楽天6年ぶり秋田で勝った!昨年は指揮官退場…4連敗中“鬼門”突破

[ 2017年5月17日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天6―4日本ハム ( 2017年5月16日    秋田 )

スタンドに「バーン」ポーズの嶋(中央)と辛島
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 秋田の名産である米の形の屋根の下、同じく象徴とも言える竿燈(かんとう)の形をした照明灯からの光に楽天・梨田監督の笑顔が映えた。

 先発・辛島が6回途中まで2失点と粘り、5投手継投で逃げ切った。チームにとって秋田では11年以来、6年ぶりの白星。指揮官は「僕は2年目だから昔のことは分からないけど、6年ぶり?長いね…。風もあったし、地方球場は何が起こるか分からないけど、勝てて良かった」と胸をなで下ろした。過去9試合で2勝6敗1分け。最近5年間は引き分けを挟んで4連敗中の鬼門を突破した。

 梨田監督にとっても因縁の場所といえた。昨年の秋田開催では塁審の判定を不服として抗議。遅延行為で自身3度目の退場処分を受けた。あれから1年。15日の練習前には外野をジョギングした。「(抗議に行く)準備しておかないとね」と、ウオームアップは済んでいたが、判定が微妙な場面もなく、悪夢を払しょくした。「昨年は(審判員が)近鉄で一緒にプレーした佐藤(純一)でね」と笑顔で振り返るのも勝てたからこそだった。

 辛島にとっても相性のいい球場ではなかった。過去2度先発し、1敗1分け。「最初は(どの球種も)どこに行くか分からなかった」と制球がつかず、初回に1点を失った。ただ、そこからカーブを多投し、フォームのバランスを整えた。5回2/3を2安打2失点に抑えて今季4勝目。前夜は名物の比内地鶏の焼き物や稲庭うどんを食べて、結果につなげた。

 首位を走るが、実に6カードぶりの初戦白星。梨田監督は「絶対に大きなこと。初戦を取れば連勝もある」。17日の盛岡での一戦はエース則本が先発し、連勝を伸ばす。 (黒野 有仁)

 ▽楽天の前回秋田での試合 16年5月17日のオリックス戦。6回2死二塁で藤田の遊ゴロの判定を巡り、梨田監督が猛抗議。一塁塁審は「足がついていた」としたが、指揮官は「一塁手が(捕球の際に)膝をついた時、足の甲が裏返って離れた」と強調。抗議は5分以上続いたため、遅延行為で日本ハム時代の09年以来、自身3度目の退場処分を受けた。試合は1―7で完敗。本拠地を除いた東北での連敗が7に伸びた。

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2017年5月17日のニュース