日本ハム “ポスト大谷”最速152キロ大学生右腕を上位指名候補に

[ 2017年5月16日 06:40 ]

九産大の草場
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 日本ハムが今秋ドラフトに向け、九産大の最速152キロ右腕・草場亮太投手(4年)を上位指名候補としていることが15日、分かった。プロ志望届を提出した場合に1位指名の最有力候補となる早実・清宮幸太郎内野手(3年)と並んで、大学No・1投手をマークする。大谷翔平投手(22)が今オフにもメジャー移籍する可能性があり、「ポスト大谷」獲りは最重要課題だ。

 その年のNo・1プレーヤーに着目する日本ハムの方針は今年も変わらない。「打」なら真っ先に高校通算93本塁打の怪物スラッガー・清宮の名が挙がるが、「投」では最速152キロ右腕の草場がその称号に最も近い。

 草場が一躍脚光を浴びたのは昨年6月の全日本大学選手権。初戦の日体大戦で7回途中まで2安打零封し、149キロを出した。今春の福岡六大学リーグ戦は開幕の福岡工大戦から11球団のスカウト陣が集結。中でも草場の登板時に足しげく通っているのが日本ハムだ。

 パ・リーグを2度制した栗山監督は常勝軍団に必要な条件を「先発陣の安定」とし、「でも、そろえるのは本当に難しい」と話す。先発陣の充実を図る最善策はドラフトでの即戦力獲得。今年なら、草場の名前は候補から外せない。

 日本ハムには固有の状況もある。大谷が今オフにもメジャー挑戦する可能性があることだ。投打両方の活躍で昨季リーグMVPに輝いた大谷が抜ければ、その穴は簡単にはふさがらない。

 球団は、ダルビッシュがレンジャーズに移籍した11年秋、巨人入団を熱望した菅野(当時東海大)をドラフトで強行指名。入団には至らなかったが、リスクを背負ってでも「ポストダルビッシュ」獲得の方針を貫いた。翌12年にはメジャー希望が強かった大谷を再び強行指名している。今度は「ポスト大谷」獲得への動きが注目される。

 これまでのスカウト会議などで最上位評価するのは早実・清宮。プロ入りを志望した場合は競合覚悟で1位指名することがほぼ確実で、獲得できれば「打」の「ポスト大谷」になり得る。そして「投」でその可能性を秘めているのが草場だ。

 13日の福岡教大戦で完封を飾るなど、今春は目下4戦4勝。九産大は開幕8連勝でリーグ優勝に歩を進める。草場はプロ入りについて「まずはチームの優勝。全日本大学選手権に出場して、そこでしっかり結果を出した上で指名してもらえれば」と話している。その右腕に、日本ハムが熱い視線を注ぎ続ける。

 ◆草場 亮太(くさば・りょうた)1995年(平7)11月5日、佐賀県伊万里市生まれの21歳。立花小2年から野球を始め、伊万里中では軟式野球部。伊万里商から九産大に進学。1年からベンチ入りし、14年の明治神宮大会1回戦・中部学院大戦で全国デビュー。球種は直球、スライダー、カーブ、チェンジアップ。右投げ右打ち。1メートル83、75キロ。

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