筒香ハマスタ1号!らしい角度35度&スピン量 ラミ監督量産予告

[ 2017年5月6日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA6―1ヤクルト ( 2017年5月5日    横浜 )

<D・ヤ>5回無死一、二塁、左中間に3ランを放つ筒香
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 DeNAの筒香嘉智外野手(25)が5日、ヤクルト戦で3―1の5回に左中間へ2号3ランを放ち、勝利を決定づけた。7試合ぶりの一発で、今季、本拠・横浜スタジアムでの初本塁打。球団はこの日から弾道測定器「トラックマン」を使い、本塁打の打球速度や角度などの数値をメディアに公開した。不動の4番打者が「第1号」となり、「こどもの日」に本領を発揮した。

 打球は上がり過ぎたように見えたが、グングン伸びていった。逆方向の左中間席最前列へ到達。待望の本拠地1号を放ったDeNA・筒香は「チャンスだったので積極的に振っていこうと決めていた。甘いボールに対して強いスイングができた。入るかなと思いました」と確信していた。

 3―1の5回無死一、二塁で、原樹の146キロ直球を強振した。この日から球団は弾道測定器「トラックマン」を使い、自チームの選手が放った本塁打の打球速度や打球角度などの数値をメディアに公開。筒香が「第1号」となり、飛距離は116メートルで、角度は35度だった。30度が最も飛ぶと言われ、角度がつきすぎていた。それでもスタンドに放り込めたのは、強烈なバックスピンがかかっていた証拠だ。ラミレス監督は「調子が良くなると(ボールの)スピン量が上がって角度も上がっていく」と説明した上で「(第2打席の)二塁打も本塁打もスピン量が良かった」と今後のアーチ量産を予告した。

 試合を決定づけた7試合ぶりの2号3ラン。野球に対する実直な姿勢が実を結んだ。3打数無安打で、チームも敗れた3日の巨人戦の試合後だった。東京ドームの室内練習場で黙々とバットを振る姿があった。「身体の動きを確認していただけ」。筒香はいつも通り多くを語ることはなかった、常に意識している「身体重心のズレ」の修正。結果が出ても出なくても怠らない準備が、本塁打にもつながった。

 こどもの日に開催された一戦。小さい頃にテレビで巨人やヤンキースで活躍した松井秀喜やイチロー(マーリンズ)に憧れた少年が、今度は夢を与える立場になった。今年1月に中学時代に所属した堺ビッグボーイズの小学部「チーム・アグレシーボ」のスーパーバイザーに就任するなど野球振興への思いは強い。「僕も小さい頃に(プロ野球選手に)憧れたこともあったし、今はプレーヤーとして責任がある。今日打ててよかった」。ハマスタの夜空を描いたアーチは、子供たちの目にしっかりと焼き付いた。(中村 文香)

 ◆トラックマン(高性能弾道測定器)米軍の迎撃ミサイル「パトリオット」開発で生まれた技術を応用した、最新のデータ分析機器。デンマークに本社を置く「TRACKMAN」社が開発。日本では楽天が14年にいち早く導入し、現在は巨人など7球団が設置。飛距離だけでなく投球や打球の回転数、投手のリリースの位置などプレーのさまざまな事象を数値化できる。

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2017年5月6日のニュース