中田2号「本人が一番ビックリ」6戦ぶり一発で初4連勝呼んだ

[ 2017年5月6日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム6―2オリックス ( 2017年5月5日    京セラD )

<オ・日>1回、1死一塁、今季2号本塁打を放ち、ナインと笑顔でタッチする中田(中央)
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 バットが出づらい内角球だった。1点を先制した初回1死一塁。日本ハム・中田は西の139キロ直球に対し、腕を畳んで芯で捉えた。チームを今季初の4連勝に導いた2ランに「反応だった。(コースは)けっこういいところだったよね。打った本人が一番、ビックリしてるわ」と目を丸くした。

 開幕直後に右内転筋を痛め、不振で4年ぶりに2軍生活を経験。復帰後すぐに今季初本塁打を放ったが、続かない。その原因について「(打つ)ポイントの問題。どう修正したらいいか分からん」と漏らした。ただ、確実に角度のついた打球が増えており、こうも言った。「だからといって三振を恐れた小さなスイングはしたくない」。本塁打は目先の結果を求めず、自分らしいフルスイングに徹した結果だった。

 4月だった。中田は3月のWBCでクリーンアップを組み、同じく本塁打がなかった後輩の筒香を心配していた。「主力だからって毎年活躍できるわけではない。毎年打ってたら10億くらい稼いでいるよ」。豪快、かつ繊細な中田らしい気遣いだった。その数日後の4月27日に中田と筒香は今季初本塁打を記録。そしてこの日、再び2号アーチを「競演」した。「ゴウもゴウで苦しんでいる。みんなで頑張っていけたらなと思う」。6試合、22打席ぶりの第2号。不思議な導きだった。

 守備でもチームを鼓舞した。5―0で迎えた8回1死満塁のピンチでは一塁側フィールドシートに飛び込むファウルフライをジャンプして好捕。「浦野に久々に勝ちをつけたかった」と振り返り、同学年で今季初先発した右腕を2年ぶりの勝利に導いた。「調子が上がってきたというより、普通に戻ってきたよね」と栗山監督。借金は9に減った。頼もしい4番が昨季王者を押し上げる。(柳原 直之)

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2017年5月6日のニュース