やっぱり「熱男!」がしっくり ソフトB松田 3号2ランから4連勝

[ 2017年5月5日 05:45 ]

パ・リーグ   ソフトバンク9―6西武 ( 2017年5月4日    ヤフオクドーム )

<ソ・西>4回に2ランを放った松田は守備に就く際にライトスタンドのファンに向かって「熱男〜!」ポーズ
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 熱男完全復活だ――。ソフトバンクは1点を追う4回1死一塁、松田宣浩内野手(33)の逆転3号2ランをきっかけに中軸が爆発し、西武に快勝した。2日の同カードからホームラン後のパフォーマンスをスローガンの「1(ワン)ダホー!」から昨季の「熱男!」に移行し、どんたくシリーズ3連勝に貢献した。チームは今季2度目の4連勝、貯金は最多5。お祭りムードは全開になった。

 4回1死一塁、西武・十亀の初球130キロスライダーは外角に制球されていた。それを松田は前のめりの体勢で、つかまえた。左中間ホームランテラス席へ逆転3号2ラン。超満員3万8585人と、すし詰め状態のヤフオクドームが、背番号3の右拳を合図に「熱男」を大合唱した。試合の大勢はここで一塁側へ振れた。

 「初球から直球、スライダーの両方に合わせた。素直にイメージした球にバットが出た。うまく引っかかってくれた」

 直球とスライダーの割合は7対3。両てんびんで少ない方を完璧につかまえられるのは、抜群の相性がなせる技だろう。この日2打数2安打3打点を加え、対十亀は通算23打数17安打の打率・739、4本塁打、12打点とまるでフリー打撃のように打ちまくっている。

 「マッチ」が起爆剤の役割を果たした。同点の5回には2死二塁から内川の勝ち越し右前適時打、デスパイネの6号2ランとたたみかけ、2死一塁から再び、松田が左中間適時二塁打。このカード初戦、2戦目は甲斐と上林の8、9番コンビが、それぞれ満塁弾を放っている。3戦目は1番・川崎から7番の松田まで総年俸17億9500万円の豪華打線が、本領発揮する見事な役割分担だ。

 「1(ワン)ダホー!じゃなくて、熱男にしようと決めてから打撃の調子が良くなった。これからも熱男で行きたい」と松田。3、4月は打率・220、1本塁打。4月30日のオリックス戦(京セラドーム)の1号は球団スローガン「1ダホー!」を叫んだものの、周囲の「熱くなければホームランは打てない」との声に原点回帰を決意。立花打撃コーチから昨季、ロッテ・涌井撃ちの映像を見せられ、右肩にかついだバットを静止させるように修正。「心技」の両面に変化を加えた5月は、3試合で11打数8安打の打率・727、2本塁打と効果絶大だ。

 お立ち台では「1、2、3マッチ!」のお決まりのせりふの後に「工藤監督、お誕生日おめでとうございます!」と絶叫。5日に54歳になるバースデーを早とちり。「え?今日じゃないの?恥ずかしい」と赤面したのもご愛嬌(あいきょう)だ。

 「ありがとう、マッチ。うれしいです!」と工藤監督は前祝いに上機嫌だ。今季2度目の4連勝で貯金は最多5。「5月からもう一度、開幕のつもりでやります」。元気印が、1カ月遅れの開幕ダッシュを決めた。(福浦 健太郎)

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