「生還阻止」勝負できなかった 巨人・中井の“適時野選”

[ 2017年5月1日 08:45 ]

セ・リーグ   巨人2―3ヤクルト ( 2017年4月30日    神宮 )

<ヤ・巨>7回1死一、三塁、坂口の打球を二塁手・中井が一度は本塁に投げようとするも内野安打にしてしまう
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 一瞬の迷い。それは巨人・中井から全ての選択肢を奪った。2―2の7回1死一、三塁。二遊間は併殺も想定し、中間守備を敷いた。坂口の打球は高く跳ねて二塁手の中井の前へ。井端内野守備走塁コーチが「高いバウンドだったら本塁(へ送球)で、強い打球なら二塁(に送球して併殺)」と話すように、決めごとは頭に入っていた。

 本塁に投げるモーションをとった。ところが「間に合わない」と判断。その動作、さらに次の行動に移ることも遅れ、二塁に投げる機会も逸した。慌てて自らの横を走り抜ける一塁走者・武内に直接タッチを試みたが失敗。決勝点を許した上に、最後に選んだ一塁への送球もセーフとなった。

 この場面で失点を防ぐには、本塁への送球で生還を阻止するか、二塁に送球して併殺という2つの選択肢があった。いずれも際どいタイミングではあったが「どちらかで勝負してセーフなら仕方がない。1点勝負の状況で、どっちにも投げられなかったのが反省」と中井。記録は坂口の適時内野安打だったが、勝負をしなかったことが招いた「適時野選」といえる。 (重光 晋太郎)

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2017年5月1日のニュース