高橋“1日限定”守護神キッチリ 虎移籍後初セーブ

[ 2017年5月1日 05:46 ]

セ・リーグ   阪神3―2中日 ( 2017年4月30日    甲子園 )

<神・中>最後を締め、セーブを挙げた高橋は、笑顔で梅野(左)とハイタッチ
Photo By スポニチ

 “1日限定”守護神を完ぺきに務めあげた。1点差の9回を託された阪神の高橋が、3人斬りで移籍後初となる9年ぶり2個目のセーブをマークした。

 「3ボールになって、一度、気持ちをリセットできた。そこからはしっかり投げられた」

 先頭の代打・杉山に、いきなり3ボールとなり不穏な空気が漂った中でも、経験豊富な16年目左腕に動揺はない。きっちり、カウントを整え、遊ゴロ。続く京田を見逃し三振に斬ると、「新鮮だった」という「あと1人コール」に乗せられ、最後は大島を左飛に仕留め、勝利をたぐり寄せた。

 前日、3失点を喫したドリスが、右肩の張りを訴えたため最終回のマウンドには、代役を立てなければならなかった。本来はマテオが上がる予定だったが、左打者が3人並ぶオーダーを考慮し、高橋の起用が決定。文句なしの投球内容で、チームの危機を救った。

 「(前回のセーブは)山本さんの後に、広島で投げたと思う。すごい緊張したのを覚えている」

 セーブを挙げたのは、北京五輪が開催されていた08年8月12日の広島戦以来。9年ぶりに、再び任された「締め」の仕事を全うした。金本監督も「ドリスが肩の張りが出ているので、きょうと明日の2日間、休みにしようということで。(高橋は)経験というか修羅場をくぐってきた強さを見せてくれた。(ドリスが使えない試合を取り)本当に大きい」とたたえた。

 ベテランの域に入っても、ストイックに高みを目指す。チーム最多の54試合登板を果たした昨季終了後には、「ファスティング」と呼ばれる断食に取り組み、今季のフル回転に備えた。春季キャンプからは先輩の藤川とのキャッチボールがルーティン。「ボールの回転とか、勉強になることが多い」とどん欲に技術を吸収している。

 ドリスについて指揮官は「(週明けからは)おそらく大丈夫だろうと」と説明したように、2日のヤクルト戦(神宮)からは、再びクローザーを務め、高橋も本来の持ち場に戻る。背番号41が、ブルペンの屋台骨を支えていく。(遠藤 礼)

続きを表示

2017年5月1日のニュース