【鈴木啓示 視点】物足りぬ涌井7回降板 みんなが見ているエースの背中

[ 2017年4月29日 08:45 ]

パ・リーグ   ロッテ2―2西武 ( 2017年4月28日    メットライフドーム )

<西・ロ>7回を5安打2失点の涌井
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 両エースの投げ合いは互いの駆け引きも手に取れる見応えがあっただけに、どちらかに決着をつけてほしかった。ともに7回2失点で降板。ロッテ・涌井は中5日とはいえ100球に満たない97球。表の攻撃で菊池が降板していただけに、続投して1イニングでも多く相手エースよりも投げてほしかったね。

 私も山田久志、村田兆治らと投げ合う時は、打者だけでなく相手エースとの駆け引きがあった。相手より先に降りられない。表情などで弱みも見せられない。今年オリックスが好調だが、26日に金子千が志願して完投した。ここ数年なかったエースの背中がチームを後押ししている。それをチームのみんなが見ている。

 今日の彼らには目いっぱいだったかもしれないが、チームの命運を託される投手が互いに傷つかずに終わる。そうではなく突っ込んだ勝負をしていくことが、長いシーズンを考えれば自分とチームを強くする。(スポニチ本紙評論家)

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2017年4月29日のニュース