金本監督怒「同じ投手にやられすぎ」巨人・田口に6連敗

[ 2017年4月23日 05:52 ]

セ・リーグ   阪神1―4巨人 ( 2017年4月22日    東京ドーム )

<巨・神>なぜ打てない…選手交代を告げ、考え込むポーズを見せる金本監督
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 阪神は22日の巨人戦(東京ドーム)に1―4で敗れ、同率2位から3位へ後退した。7回1得点に抑えられた田口には昨季から6連敗となり、金本知憲監督(49)は「いくらなんでも同じピッチャーにやられすぎ」と厳しい表情だった。前夜に同じように天敵だったマイコラスに初めて黒星を付けた勢いを生かせず、次回対戦へ雪辱の誓いを固くした。

 連勝を狙った猛虎の前に大きな壁が立ちはだかった。田口に許した4安打1失点の快投。攻撃陣の勢いを完全に止められる痛い敗戦となり、金本監督は苦々しい表情で胸の内を明かした。

 「特別、空振りを取るチェンジアップがあるわけじゃないんだから。打席で迷いがあるのか。どうかな。いくらなんでも同じ投手にやられすぎ」

 幸先はよかった。8度目の対戦でマイコラスに初めて黒星を付けた前夜と同じ初回、同じ4番・福留の一打で先手を奪った。分岐点は1死から北條が二塁打した2回の逸機か…。3回以降の出塁は鳥谷の四球と能見の内野安打だけ。7回で降りるまで二度と二塁を踏めなかった。片岡打撃コーチも「序盤。序盤にもう少し(ボールが)浮いている間に打てれば…」と悔しそうに振り返った。

 対策はあった。昨季の田口は右打者に打率・225、左打者に・294。このデータからも左打者がカギを握っていた。先発した左打者は4人。1安打した福留以外は無安打に終わった。「高山が1番で勢いをつけてほしかった。クリーンアップの前にいかにランナーを置くか。それができなかった」。同コーチからあえて名指しされた高山は田口と対した3打席すべて内野ゴロに打ち取られ、「本当に…。スライダーを打たないと思っていた。悔しいです」と責任を背負った。

 阪神は昨季も6度の対戦で田口に5勝無敗、防御率1・67を許した。8日の甲子園では降雨ノーゲームとなり、記録上、今季初対戦だった今回も苦杯。15年4月18日の初対戦(甲子園)で黒星を付けた後は一度も勝っていない。通算15勝のうち阪神戦が6勝を占める完全なお得意様状態。金本監督は淡々とした口調に悔しさをにじませた。

 「去年から何敗しているんかな…。去年は5敗。(通算)6敗。もう、いい加減、対策というか、個人個人それぞれ。もう散々、球筋も見ているわけだから」

 敗戦後のベンチ裏では梅野、北條、高山らが約20分間のティー打撃。敵地では珍しい居残り練習に努めた。オリックス時代に田口に通算6打数無安打だった糸井も3打数無安打で「次、頑張ります。気持ちを切り替えて。明日です」と鋭い視線で前を向いた。屈辱を糧にしなければ、12年ぶり頂点への道は開けない。(山本 浩之)

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2017年4月23日のニュース