立大・誠也 27人斬り“神完封” 四球はけん制死、安打は併殺

[ 2017年4月18日 05:30 ]

東京六大学野球第2週最終日   立大2―0法大 ( 2017年4月17日    神宮 )

<立大・法大>法大を1安打完封した立大・田中誠
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 3回戦1試合が行われ立大が大阪桐蔭トリオの活躍で法大に2勝1分けとし今季初勝ち点を挙げた。14年夏の甲子園で同校の全国制覇に貢献した左腕・田中誠也投手(2年)が1安打完封の打者27人斬りでリーグ戦初勝利。打っては12年春夏連覇メンバーの笠松悠哉内野手(4年)、14年夏優勝メンバーの峯本匠内野手(3年)がそれぞれ打点を挙げる活躍で勝利に貢献した。

 21世紀初のリーグ優勝を狙う立大に、勝ち点をもたらしたのは優勝を知る男たちだった。第1戦を9回2死から引き分けに持ち込み、その後2連勝。溝口智成監督は「(田中誠の)完封はまさかです。大阪桐蔭の3人がよくやってくれた。4月17日は大阪桐蔭の日だね」と笑顔がはじけた。

 前チームから田村(西武同6位)、大阪桐蔭出身の沢田(オリックスドラフト8位)が抜け、1メートル71の田中誠が今春からエース格を任された。高2の14年夏、八頭との甲子園3回戦でも完封して全国制覇に貢献した左腕は、法大打線に走者を2人許しただけの1安打完封、27人斬りの快投だ。

 四球を与えた初回は巧みなけん制で一塁走者をアウトにし、唯一の安打を許した4回1死一塁は遊ゴロ併殺。初球ストライク率は驚異の81%。101球で自身初完投を果たし、「自分の投球ができていなかった中でようやく形になった」と満面の笑みを見せた。

 今春甲子園で母校が全国制覇。マウンドでは後輩が力投する。先輩たちも燃えた。初回1死一、二塁では12年春夏の甲子園を制した4番・笠松が「1、2戦を見て変化球が多いと頭にあった」とカーブを狙い打ちして左前適時打。2回2死一、三塁では14年夏甲子園優勝を経験した峯本が左前へ運んで追加点をもたらした。4回の三塁守備でも好守を見せた笠松は「母校が優勝して刺激になっている」と胸を張った。最後に立大が優勝したのは99年秋。「一丸となって戦えている」。指揮官は手応えを口にした。 (東尾 洋樹)

 ◆田中 誠也(たなか・せいや)1997年(平9)10月27日、大阪府生まれの19歳。小3で野球を始め、大阪桐蔭では1年秋からベンチ入りし、2年夏の甲子園では全国制覇。2年秋からエースで3年春の甲子園は4強進出。3年夏は府大会準々決勝で敗退。立大では1年春からベンチ入りし通算10試合で1勝1敗、防御率2.10。1メートル71、65キロ。左投げ左打ち。

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