青木 2戦連続V打 0―5から逆転勝利でア軍4連勝

[ 2017年4月17日 05:30 ]

ア・リーグ   アストロズ10―6アスレチックス ( 2017年4月15日    オークランド )

<アスレチックス・アストロズ>7回、生還した青木は喜ぶ(AP)
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 エンジン全開だ。アストロズの青木宣親外野手(35)は15日(日本時間16日)、アスレチックス戦に「8番・左翼」で先発出場し、8回に2試合連続の決勝打となる中犠飛を放った。3試合連続マルチ安打で日米通算2000安打に残り26本とし、今季初盗塁もマークした。チームは0―5からの逆転勝利で4連勝。日本が誇る安打製造機は、新天地で欠かせない存在となりつつある。

 試合前にクラブハウスに張り出されるスタメン表。前日までの9番から打順が8番に上がっていた。青木は「昇格したなあ、と。この調子で4番までいければいいですけど」と冗談めかしつつ、期待に応えてみせた。

 まずは2―5の7回に左前打。四球と失策絡みで2点奪っていたが、これがチーム初安打だった。「やっぱり一本出したい気持ちだった」。エンドランのサインで好スタートし、打者の空振りで二塁へ今季初盗塁。3点目のホームも踏んだ。

 同点の8回は「いつもより強振するイメージで」と中堅へ勝ち越し犠飛。さらに9回、10点目となる中前適時打だ。逆転の口火から勝ち越し、ダメ押しと独り舞台。主力に若手が多いチームにあって「粘るのが自分のプレー。このチームにあまりない、その部分が出せている」とうなずいた。

 この日は黒人初の大リーガーを記念した「ジャッキー・ロビンソン・デー」。全選手が背番号42でプレーした。人種の壁を越えた先人の記念日に活躍し「42番をつけると歴史の重みを感じます」と感慨深げに話した。青木は14年のロイヤルズ時代、本拠地カンザスシティーにあるニグロリーグ博物館を訪問。ここで、同リーグの選抜チームが過去に来日し、古巣ヤクルトの本拠・神宮で試合をしたことを知り、不思議な縁も感じていた。

 A・J・ヒンチ監督は「(打席で)粘るし、試合の流れを理解して結果につなげてくれる。どこかのタイミングで上位打線も打ってもらう」と高く評価。16日(日本時間17日)も先発出場する予定の青木は「一日一日が勝負。シンプルに毎日の試合に集中するだけ」と表情を引き締めていた。(オークランド・小林 由加通信員)

 ≪メジャー2度目≫青木の2試合連続決勝打は、ジャイアンツ時代の15年5月2、3日エンゼルス戦以来、メジャーで2度目。2回に先制の2点打を放った翌日、初回に初球先頭打者弾を放ち、いずれも勝利打点を挙げた。また、3試合以上の連続マルチ安打はメジャーで19度目で、15年の5月24日ロッキーズ戦から28日ブレーブス戦にかけて記録した5試合連続が最長。

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