慶大90年ぶり!1年春開幕先発 関根5回1失点で白星デビュー

[ 2017年4月16日 05:30 ]

東京六大学野球第2週第1日   慶大9―5東大 ( 2017年4月15日    神宮 )

<東大・慶大>5回を5安打1失点の慶大先発・関根
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 1回戦2試合が行われた。今季開幕戦となった慶大は1年生右腕・関根智輝投手が、同校では1927年の宮武三郎以来90年ぶり2人目の1年春開幕投手に抜てきされ、5回5安打1失点。9―5で東大を下し、15年の法大・森田以来、史上4人目の1年春開幕勝利デビューを飾った。立大と法大は延長12回の末に引き分けた。

 勝利の瞬間、関根はホッとした表情で勢いよくベンチを飛び出した。リーグ史上4人目の1年春開幕勝利。快挙を聞かされると「今初めて聞いた。実感が湧かない。うれしいし、光栄なことです」とはにかんだ。

 前夜に先発を告げられ「朝から緊張していた」と力みで序盤から球が上ずった。毎回走者を背負ったが、最速140キロとツーシームを軸に4回まで無失点。5回に2盗塁と適時打で1失点も「真っすぐで押せるところまで押そうと思った。投げていく中で緊張が取れた」と堂々と腕を振った。

 都城東時代は最速145キロで、プロからも注目された「都立の星」。文武両道と4年後のプロ入りを目指して慶大に進んだ。同級生では昨夏甲子園準優勝の北海・大西らがいて刺激を受ける。「大学では僕の球速は普通。こだわらなくなったのが一番の変化」と制球を心掛ける。90年前、1年春で開幕投手を務めた宮武は通算歴代6位の38勝したレジェンドだ。プロ注目の宮台に投げ勝ち、歴史的一歩を踏み出した。

 目標は広島のドラフト1位・加藤。9回1死までノーヒットノーランだった7日のヤクルト戦も寮のテレビで観戦し「凄く刺激になった」。夢のプロ入りへ希望の詰まった4年間が始まった。 (松井 いつき)

 ◆関根 智輝(せきね・ともき)1999年(平11)1月13日、東京都生まれの18歳。小1で野球を始める。新宿(にいじゅく)中を経て、都城東では2年春からベンチ入り。3年夏の東東京大会4強。家族は両親と兄2人、妹。1メートル83、86キロ。右投げ右打ち。

 <早大・佑も記録>過去1年春の開幕戦先発で勝利を挙げたのは3人。1927年の慶大・宮武は帝大(現東大)を完封し、15―0と大勝。07年には早大・斎藤(現日本ハム)が東大戦で先発し、6回1安打8奪三振無失点と好投して白星をマーク。15年の法大・森田は慶大戦で6回4安打無失点、10奪三振で勝利投手となった。

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