歴代の侍4番も苦しんだ…開幕12試合沈黙の筒香 待たれる今季1号

[ 2017年4月15日 10:30 ]

14日のヤクルト戦9回無死、交代するDeNA・筒香
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 抑えの山崎康を応援するDeNAファンの「ヤスアキジャンプ」の最中、異変が起こった。14日のヤクルト戦。9回、いったんは左翼の守備位置に向かった筒香が、脚をかばうような歩調でベンチに下がり、交代した。

 延長戦でサヨナラ勝ちを収めた試合後、ラミレス監督は「筒香は右太腿をつった」と説明。本人は「明日は全く問題ないです」と言って球場を後にした。大事に至らなかったのなら何よりだが、打撃の方は、この日も本塁打を見ることができなかった。開幕12試合で打率・268、本塁打はなく打点1。ここ2年、同じ12試合消化時では15年が打率・341、3本、10打点、16年が打率・275、3本、6打点だったから、今季はスロースタートといえる。

 WBC日本代表の4番打者。重責を担って死力を尽くした後、チームに戻って再びエンジンを噴かすのは当然ながらパワーがいる。過去の侍4番打者のシーズンを振り返った。

 ◎06年第1回大会 松中信彦(ソフトバンク)

<WBC>8試合、打率・433、0本、2打点

<シーズン>131試合、打率・324、19本、76打点

 2度目の首位打者を獲得。自己最多の102四球、10敬遠と相手に恐れられたが、右臀部の膿瘍に悩まされた。本塁打は前年の46本から大きく減少した。

 ◎09年第2回大会 城島健司(マリナーズ)

<WBC>9試合、打率・333、1本、4打点

<シーズン>71試合、打率・247、9本、22打点

 右太腿肉離れ、左足親指骨折と序盤戦から故障が相次ぎ、正捕手の座を失った。メジャー4年目で最少の出場試合数にとどまり、オフに阪神に移籍した。

 ◎13年第3回大会 阿部慎之助(巨人)

<WBC>7試合、打率・261、2本、7打点

<シーズン>135試合、打率・296、32本、91打点

 打率、打点は両部門のタイトルを獲った前年より下げたが、本塁打は3年ぶり5度目の30発超え。チームを2年連続のリーグ優勝に導いた。

 さて、WBCで打率・320、3本、8打点と活躍した筒香の今季はいかに。スタートダッシュがかからなかったチームを乗せる今季初の快音を、まずは聞きたい。

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2017年4月15日のニュース