オリ金子 現役最多21完封 100球切り満足「一回はしたかった」

[ 2017年4月15日 08:20 ]

パ・リーグ   オリックス9―0ソフトバンク ( 2017年4月14日    ヤフオクドーム )

<ソ・オ>完封で2勝目を飾り、ファンの歓声に応える金子
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 現役最多タイとなる21度目の完封劇。オリックスの金子が、それ以上に喜んだことがある。わずか92球で試合を終わらせたことだ。

 これまでの9回での最少は101球で「100球を切っての完投は初めてなので、凄くうれしい。一回はしたかった」とうなずいた。

 ソフトバンク打線に隙を与えなかった。内外角に制球された直球に、スライダー、チェンジアップを織り交ぜて翻弄(ほんろう)。5回までを48球で完璧に封じた。完全試合への期待感が漂い始めた6回。先頭の松田に二塁への内野安打を許して初めて出塁を許したが、引きずるそぶりも見せずに後続を断った。

 前回7日の日本ハム戦(ほっと神戸)では今季初勝利を挙げたものの、6回で109球を費やした。制球力の高さが持ち味のエースは納得がいかなかった。「ボール先行になって球数が増えていたので、全部ストライクのつもりで初めから投げていた」。92球中、ストライクは66球。ストライク率は実に70%を超えた。3ボールは4回、柳田に対してフルカウントにした1度だけで、無四球でわずか2安打に抑えた。普段はクールな男は捕手の伊藤と抱き合い、喜びを爆発させた。

 2年連続で2桁勝利を逃し、昨季は7勝9敗で初めて負け越しを経験。チームも4年ぶりに最下位に沈んだ。「この2年間、期待に応える成績を残せていない。僕に求められているのは勝って負けない投手」。エースとしての強い責任感。これまで8割ほどの状態で開幕を迎えていたが、今季は「100%でいきたい」と並々ならぬ決意で臨んだ。春季キャンプでは一塁側にカメラを設置し、投球フォームを録画。「(狙いは)テークバック。自分のイメージしていたものと実際のものがかけ離れていた」と理想のフォームを細かく追求した。この日、自身が求めていた投球ができた。

 福良監督も「完璧な投球だった」と絶賛した。チームの連敗を2で止めただけでなく、勢いづけそうな白星となった。

 ≪杉内に並んだ≫金子(オ)がソフトバンク戦で完封勝利。自身の完封勝利は16年4月30日楽天戦以来通算21度目となり、杉内(巨)に並び現役最多となった。また、100球未満での完封勝利は自身初めて。これまでは14年9月10日楽天戦の101球が最少投球数だった。

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