広島 止まらん8連勝!「かみ合ってなかった」菊池も5安打3打点

[ 2017年4月12日 05:30 ]

セ・リーグ   広島9―6巨人 ( 2017年4月11日    東京ドーム )

<巨・広>6回2死一、三塁、中前適時打を放ちガッツポーズの菊池
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 首位快走の広島が11日、1分けを挟む連勝を8に伸ばした。2位・巨人との今季初戦で見せたのは、独走Vの昨季と変わらぬ勝負強さ。0―3の6回に6点を奪って逆転し、直後に追いつかれても7回の3点で突き放した。試合前時点で打率・189だった菊池涼介内野手(27)が1号2ランを含む5安打3打点。プロ初の4番スタメンの鈴木誠也外野手(22)も3安打2打点と気を吐いた。

 劣勢をはね返し、追いつかれても突き放した。14安打9得点の中心に菊池がいた。昨年8月7日の同じ巨人戦(マツダ)以来となる自身2度目の1試合5安打。ただ、大暴れしたグラウンドとは違い、ヒーローはどこか照れくさそうだった。

 「久しぶりに打ちました。本当に打撃で貢献できていなかったので、何とか食らいついていこうという思いが5安打につながって良かった。今日だけ打っても仕方がないのでしっかり練習します」

 WBCで世界を驚かせた二塁手は開幕から低調だった。最近3戦無安打で打率・189。それがどうだ。初回に右前打、4回に中前打、5回に遊撃内野安打で今季初の3安打。打者12人で6得点した6回には中前適時打で打線を活性化させた。再び同点とされた7回には、小窪の決勝左前打の後、2死二塁から左翼席へ試合を決める1号2ラン。本塁打は日本時間3月22日のWBC準決勝、米国戦(ドジャースタジアム)以来だった。

 リーグタイ記録となる1試合6安打目を懸けた9回2死の打席は三ゴロに倒れたが、打率は・279と9分も上げた。そして、チームは8連勝。菊池は「凄いですね。神ってますね。一人だけかみ合ってなかったので良かった」と笑った。

 その「神ってる」で昨季ブレークした鈴木は、プロ5年目で初めて4番に座った。6回に1イニング2安打するなど3安打2打点。開幕から4番を務めた新井に休養を与えるための代役だったが「4番は特に意識しなかった。いつも通りの打撃をした」と平然と話した。

 両軍計6人の侍戦士が出場した試合。宮崎合宿中の2月23日には菅野、小林、田中と鈴木で食事に出かけた。強烈なプロ意識を持つ菅野の人柄にも触れ、鈴木は「凄くいい人。いろいろな話をしてもらえた」と喜ぶ。その菅野攻略の立役者は菊池と鈴木だった。

 開幕10試合を消化しての1敗以下は前回日本一となった84年の9勝1敗以来、33年ぶり2度目で験がいい。緒方監督も「つないでつないでエースを(よく)引きずり降ろした」とたくましさを増すナインを称えた。

 ≪日本人2年連続は江藤以来≫菊池(広)が7回の1号2ランを含む5安打。自身1試合5安打は昨年8月7日の巨人戦以来2度目の最多タイ。広島の打者で2年連続1試合5安打以上は03、04年シーツ以来。日本人選手では94、95年江藤智以来22年ぶりだ。この日は菅野(巨)から15年5月6日に次いで2度目の3安打。菅野から2度ゲーム3安打を記録したのは菊池が初めてだ。

 ≪前田以来23年ぶり≫22歳7カ月の鈴木(広)がプロ初の先発4番。広島の選手が23歳シーズンまでに4番を務めるのは94年、23歳シーズンで開幕4番を務めた前田智徳以来23年ぶり。

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