岩隈“2530分の1”の不運 救援陣9回7失点サヨナラ負け

[ 2017年4月11日 05:30 ]

ア・リーグ   マリナーズ9-10エンゼルス ( 2017年4月9日    アナハイム )

<マリナーズ・エンゼルス>好投する岩隈だったが…
Photo By ゲッティ=共同

 よもやの結末だ。マリナーズの岩隈久志投手(35)はエンゼルス戦で6回2安打1失点と好投したが、9回に6点差を逆転されてサヨナラ負け。試合後のクラブハウスは静まりかえり、スコット・サービス監督は「これほどきつい敗戦は過去に経験したことがない」と表現した。

 今季初勝利を逃した右腕は「これが野球かな、という形になりましたけど。自分自身としてはしっかりピッチングができたので、よかったなと思います」とナインを気遣うように淡々と振り返った。5回まで被安打はソロ本塁打の1本のみ。「ボールが先行していたので苦しい部分があった」。3四球を反省したものの要所を締め、7―1で救援陣に託した。

 しかし、9―3の9回に「2530分の1」の悲劇が訪れた。5番手フィエンが1本塁打を含む2安打2四球で降板。WBCプエルトリコ代表で抑えを務めた守護神ディアスも流れを止められない。2人で打者11人の猛攻を浴び7失点した。スポーツ専門局ESPNによれば11年以降、6点以上リードして9回に入れば2529勝1敗だったという。昨年5月28日にホワイトソックスがロイヤルズに喫したのに続く歴史的敗戦となった。

 岩隈は今季2試合で計12回を3失点と安定。「丁寧に粘り強く、ゲームをつくっていけば、勝てるチャンスが出てくる。こういった投球をこれからも続けていきたい」。1勝6敗と開幕ダッシュに失敗したチームを、今後も背中で引っ張る。

 ≪6点差国内では近鉄の一度だけ≫日本球界で9回裏に6点差以上をひっくり返された逆転サヨナラ負けはダイエーが83年6月5日の近鉄戦で喫した1度しかない。この時は9回表終了時点で8―2と6点リードも、その裏に一挙7点を奪われサヨナラ負けを喫した。

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