気分は?オリ福良監督「したことないから分からない」914日ぶり貯金

[ 2017年4月9日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス8―1日本ハム ( 2017年4月8日    京セラドーム )

<オ・日>7回無死一塁、ロメロが4試合連続となる2ランを放つ
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 オリックスは8日の日本ハム戦(京セラドーム)に8―1で快勝。4連勝で2014年10月7日のシーズン最終戦以来、914日ぶりに貯金をつくった。4番のステフェン・ロメロ外野手(28)が先制の2点二塁打&4試合連続となる2点本塁打、先発のフィル・コーク投手(34)も7回無失点で来日初勝利を挙げるなど、新外国人選手が勝利の原動力となった。15年途中から指揮を執る福良淳一監督(56)にとっても初の貯金となった。

 仏の福良監督だった。打線が機能し、ともに今季最多の12安打8得点。投手陣も日本ハムの反撃を許さなかった。「鬼」となる要素はどこにもない完勝で開幕3連敗からの4連勝。リーグ最多80勝を挙げながら2位に終わった14年シーズン以来、福良監督にとっても就任初の貯金生活の気分を問われ「したことないから、分からないです」と高らかに笑った。

 原動力はロメロだ。初回1死二、三塁、有原のフォークボールをすくい上げ、左中間フェンス直撃の2点二塁打。6―0の7回無死一塁からは左中間に4試合連続となる4号2ランを放ち、ダメを押した。

 「この試合の自分の最終打席だし、状況を考えたら、狙って行ってもいいと思ったんだ」

 新助っ人の来日1号からの4戦連発は球団史上初。チームの勝利を最優先する男は少しだけ色気を出し、初球の高めカーブを渾身の力で叩いた。

 前日7日の試合を腰部のハリで途中交代し、この日の出場が不安視されていた。試合前のフリー打撃はキャンセル。それでも指揮官に「打つことは問題ない」と出場を直訴し、DH起用に応えた。活躍を予感させる出来事もあった。練習前、治療を受けていたロメロに球団首脳が英語で状態を問いかけると力強く「ノー、プロブレム」と返した後、日本語で「ところで僕の日本語は大丈夫か?」と返ってきたという。異国の生活に溶け込むため1日に最低でも1つ、日本語の単語を覚えることが日課。腰よりも、語学力の方を気にしていた。

 4本塁打、11打点と2部門でリーグトップに立った助っ人を指揮官は「研究熱心」と評価する。ミーティングではスコアラーを質問攻めし、傾向と対策を頭に叩き込む。多くの外国人打者が日本投手の変化球に苦しむ中、4本の本塁打は全て変化球をとらえたものだ。「狙いに行ってもいい状況なら…」と5戦連発に控えめな意欲を見せたロメロ。すさまじい得点力でチームをさらなる上昇気流に乗せる。 (桜井 克也)

 ≪助っ人史上2人目≫ロメロ(オ)が4日から4試合連続の本塁打。オリックスの外国人選手が4戦連続アーチを放ったのは12年バルディリス以来8人目(12度目)で、来日1年目では03年のオーティズ以来4人目。9日も打てば87、89年ブーマー、02年シェルドンに並ぶ最長タイになる。なおロメロは来日1号からの4戦連発。これは87年ランス(広)の4試合に続く助っ人史上2人目の記録となった。

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