「練習でも出ない打球」茂木豪快3ランで「世界の千賀」KO

[ 2017年4月5日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天7―1ソフトバンク ( 2017年4月4日    Koboパーク宮城 )

<楽・ソ>4回2死一、三塁、茂木が右越えに3ランホームランを放つ
Photo By スポニチ

 楽天打線が「世界の千賀」を打ち砕いた。WBCで計11回を1失点と好投し大会ベストナインに選出された右腕に対し、4回に一気呵成(かせい)の攻撃。打者10人で一挙6点を挙げたビッグイニングの主役は1番の茂木だった。

 「久しぶりに自分の打球が出た。良い形で球を捉えることができた。(スタンドに)入ると思った。練習でもあまり出ない打球」

 打った瞬間、スタンドインを確信した。3―0とし、なお2死一、三塁から初球をフルスイングした打球は右翼席中段まで達した。2日のオリックス戦(京セラドーム)に続く2号3ランに納得の表情が浮かんだ。

 日本ハム・高梨の次点となった昨季の新人王候補。2年目を前に、キャンプでは確実性に加えて長打力を追求した。構える時のグリップの位置を試行錯誤し、球に対してバットを入れる角度を探った。「もう少し、しっくりきたら。(本塁打も)たまたま」と理想は高いが、納得の打球が出たことは成長の証だった。

 1メートル71の体ながら、早大4年春の東京六大学リーグ戦で5本塁打して、大学日本代表には2度の選出。世界が注目する千賀からのアーチは、将来の代表トップチーム入りの資質を感じさせる。「ウイニングショット(のフォーク)を打ったわけではない」としながらも「(代表選出の)レベルにはなりたい」とした。

 チームとしての千賀対策も奏功。千賀の代名詞であるフォークボールを捨て、早いカウントから直球、スライダーを狙った。ソフトバンクとの全勝対決を制し、開幕からの連勝を09年に並ぶ球団最長記録の4に伸ばした。梨田監督は「昨年は(シーズン通して)4連勝がなかった。今日の勝ちはうれしい」と目尻を下げた。(黒野 有仁)

続きを表示

2017年4月5日のニュース