大谷「芯こすり」打法で1号 打率.667は12球団トップ

[ 2017年4月3日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム3―6西武 ( 2017年4月2日    札幌ドーム )

<日・西>4回1死、大谷は左越えソロを放つ
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 最後はバットを左手で強く押し込んだ。0―1の4回1死。日本ハム・大谷がウルフのカーブ、それも低めの球を捉えた。高々と舞い上がった打球は左翼席へ。17年初アーチ、5年目で初となる開幕カードでの1号に納得の表情が浮かんだ。

 「“芯こすり”みたいな感じ。入ってくれて良かった」

 今季からの新たな打撃フォームが左方向への力強い打球をさらに進化させた。それがボールの下を強く叩き、強烈なスピンをかける「芯こすり」だ。昨季より左肘を高く掲げ、右肩を内側に入れて構える。早めにトップの位置を作り、逆方向を強く意識することが狙いだ。

 栗山監督は「古田(敦也氏)もそうだったよね。肘でボールを押し込める」と、ヤクルト黄金時代を支えた強打の名捕手と重ね合わせた。左肘に自由があるためテークバックを大きく使える。早くも出た逆方向への一発。大谷は「右にも引っ張れているし、左にも大きいのを打てている」と手応えを口にした。

 6回は右中間への二塁打。8回にはシュリッターから投手強襲の内野安打をマークした。自身初の2日連続猛打賞。3試合で記録した8安打、打率・667、14塁打はいずれも12球団トップだ。痛めている右足で前日に一塁を駆け抜け、試合前に栗山監督らから「なるべく左(足)でいくように」と注意を受けた。この日は、いずれの打席も左足でベースを踏み「あとはゲームでどれだけ意識できるか」と自らに言い聞かせた。

 負けたが、本拠地開幕3連戦全てで満員の大観衆を集めた。04年の北海道移転後初の快挙だった。打者専念でスタートした二刀流5年目。ファンの期待を背負って進化する。 (柳原 直之)

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