由伸采配 亀ってる!代打・亀井ダメ押し2点打&神「センス」生還

[ 2017年4月3日 05:37 ]

セ・リーグ   巨人6―3中日 ( 2017年4月2日    東京ドーム )

<巨・中>6回1死一、三塁、大竹のスクイズで生還した亀井(9)を笑顔で迎える高橋監督(右)と村田真コーチ
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 巨人が2日の中日戦で逆転勝ちを収め、昨年に続く開幕カード3連勝の好スタートを切った。2―2の6回にケーシー・マギー内野手(34)の左前適時打で勝ち越すと、代打の亀井善行外野手(34)が今季初安打となる右翼線2点二塁打を放った。昨年の代打打率は12球団ワーストの・171だったが、開幕3試合で・500。主力だけではなく、サブプレーヤーの働きが3年ぶりのリーグ優勝へ弾みをつけた。

 高橋監督は、迷わず一塁ベンチを出た。「代打・亀井」がコールされ、東京ドームが大歓声に包まれる。6回、1点を勝ち越し、なお1死二、三塁。3年目の岡本に代わった13年目の34歳は、冷静に打席に向かった。

 初球。中日・吉見の内角137キロ直球。詰まりながらも打球は右翼線へ転がった。2者が生還し、二塁ベースに滑り込むと小さく拳を握った。

 亀井 歓声はうれしかった。吉見君なので1球しかないと思って初球から行った。(岡本)和真の分も打ちたかった。やっと開幕したなと思った。

 前日の脇谷、村田に続き、代打で出場した選手が3連続で安打を放った。ベンチスタート組が最善の準備をしながら戦況を見守っている。開幕カード3試合で6度の代打起用があり、6打数3安打。全員がファーストストライクを強振した。出番を予測し、1打席に懸ける思いが表れている。

 高橋監督 出ていった選手がみんな活躍してくれて、いいスタートが切れた。亀井も期待に応えてくれて、いい攻撃ができた。

 亀井は昨季、開幕スタメンを勝ち取ったが、下半身の故障などで66試合出場にとどまった。今春キャンプも2軍スタートで、1軍合流は開幕6日前の3月25日。オープン戦は2打席でノーヒットだったが、焦りはなかった。2軍では田代2軍打撃コーチに「1球で仕留める癖をつけろ」と言われ続け「それが頭に残っていた。実践できて良かった」と感謝した。

 足でも最善の準備で追加点を生んだ。小林の右前打で三塁に進むと、1死一、三塁の場面で大竹寛が犠打を試みた。一塁走者を進める策だったが、打球を処理した捕手が一塁へ送球すると同時に本塁を陥れた。「何とかなるかなと思った」という好走塁は、隙あらば…という備えがあってこそ。指揮官も「彼のセンス。持っているものを出してくれた」と褒めた。

 阿部先制弾、阿部逆転サヨナラ弾ときて、亀井の活躍で開幕カード3連勝。00年以降、代打打率がリーグ1位だったのは5度で、うち02、07、08、12年の4度優勝を果たした。主力と控えをそのタクトで自在に操る高橋監督は「(3連勝は)もう終わったこと。あさって(4日)から切り替えて頑張りたい」と、充実した表情で先を見据えた。 (川島 毅洋)

 ≪藤田監督に次ぎ2人目≫巨人が中日に3連勝。チームの開幕3連勝以上は昨季に続き18度目。高橋監督は就任初年度から2年連続となったが、巨人で監督1年目から2年連続の開幕3連勝以上は81〜83年の藤田監督に次ぎ2人目だ。

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