筒香 今季初安打は執念ポテンV打 開幕前日には言葉でナインにゲキ

[ 2017年4月2日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA6―1ヤクルト ( 2017年4月1日    神宮 )

<ヤ・D>乙坂(右)と勝利のヒップアタックで祝う筒香。左は桑原
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 4番の執念が詰まった打球だった。初回2死二塁、DeNA・筒香は、フルカウントからボール気味の外角低めへのチェンジアップに、思わず反応した。それでも、体勢を崩しながらバットで拾うと、打球を左前へポトリと落とした。

 「本当は手を出してはいけないボールだった。チームが勝てたので、それが一番です」。開幕2試合目、5打席目にして今季初安打&初打点。それが決勝打なのだから、まさに4番の仕事だ。状態が良いわけではない。初回以降は4打数連続で凡退。6回の4打席目では、右翼フェンス際で飛球が伸びず「芯に当てたが力が伝わっていなかった」と振り返った。決して口にしないが、WBCの疲労は残っている。

 3月23日の帰国後、筒香は「疲れはない」と話し、26日の西武とのオープン戦(メットライフ)に志願出場。だが、その日のうちにラミレス監督に「もう一日休ませてほしい」と申し出たという。28日の全体練習を免除した指揮官は「時差ぼけと闘っていた」と明かした。

 開幕前日の全体練習では、最後までグラウンドに残り特打を敢行。ミーティングでは、約20分間チームメートに語りかけた。「自分たちが“チャンピオンになる”と言っていることに対して、ふさわしい言動をしないと勝つことはできない。決して人のせいにせず、お互いが意見を言い合える関係にしよう」。1月から何を話すべきか、考え続けて選んだ言葉だった。

 開幕2戦目での初白星に、ラミレス監督は「筒香がタイムリーを打ってチームに勢いをもたらした」と称えた。「連敗とかは考えていなかった」。やっぱり筒香は不動の4番だった。 (中村 文香)

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