【独占手記】ソフトB松田 世界一は逃したけど…30発クリアで日本一に

[ 2017年3月31日 11:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク―ロッテ ( 2017年3月31日    ヤフオクドーム )

ロングティーで調整する松田
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 プロ野球は31日、セ、パ両リーグで開幕する。侍ジャパンの激闘に沸いた第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の余韻が残る中で、ペナントレースがスタート。WBCでも24打数8安打、打率・333、1本塁打、7打点と日本をけん引したソフトバンク・松田宣浩内野手(33)が、スポニチ本紙に独占手記を寄せた。WBCでの熱闘の裏側、そして日本一奪還のシーズンとなる今季に懸ける思いを語った。

 いよいよ開幕。WBCもあったし、長い一年になりそうです。小久保(裕紀監督)さんからも言われましたけど、WBCで戦ったメンバーは必ず、(良い意味でも悪い意味でも)そのことを1年間、言われ続けながら戦っていくと思うし、それは消せない。ただ、1カ月間、日本代表としてプレーした誇りと自信を持って戦えばいい。その意味でシーズンの結果は大事になりますね。

 世界一は獲れなかったけど、僕の役割は思った以上に果たせた。だから、帰国してからも“ああしておけば、こうしておけばよかった”という後悔はない。最後(準決勝・米国戦で1―1の8回1死二、三塁)はあのジャックルをしたんですけど、集合日から解散日まで出し惜しみなく、全てを出し切れたつもりでいます。日の丸を背負って真剣勝負はできた。国と国とがアメリカで世界一を決める。球場の雰囲気もそうだし、凄くいいものでした。

 小久保さんには「チームの雰囲気は任せた」と言われていました。寄せ集めのチームはどうしても互いに「遠慮」があるものですが、その垣根を取っ払いたかった。遠慮がちにプレーすると、いらんケガにもつながる。だから、試合前の「声出し」は大事。僕がやろうと言い出し、みんながそれに応えてくれました。全員、1回くらいは回ったんじゃないかな。

 1次ラウンド初戦のキューバ戦で本塁打を打って、ホークスでも打った時にやっていた「熱男」をやりました。1本目打って、やらなかったら、2、3本目はないと思って。(チームが)一つにまとまる手段でもあった。国際大会では相手ベンチのこともあるし、正直、迷ったけど、小久保さんがベンチで迎えてくれた時の喜んだ顔に「これはやらないかん」と思って決めました。普通の顔だったら、やってなかった。

 WBCでは最後の打者にもなりました。米国戦の9回2死。三振したあの場面はあまり覚えてない。どうにかして出塁したかったけど、余裕がなかった。初球のスライダーを振って、次に直球を空振りして…。ボール球を振ってしまった。相手の勢いのままやられたというか、相当な雰囲気だったと思います。その夜は時差ボケもあり、眠りは浅く、断続的でした。帰りの飛行機は何もしゃべっていません。ぐったりでしたね。それくらいのプレッシャーの中でやったし、終わった瞬間に(疲労感が)どっときました。そこに(世界一という)責任を果たせなかったとの思いも乗っかかりました。

 終わったんだな、と思ったのは成田空港に着いてから。そして福岡空港に戻って、気持ちを切り替えなきゃいけないとの思いが湧いてきました。帰国後、オフは一日だけだったけど、心と体をリセットし、リフレッシュ。家族とも1カ月ぶりに会えたし、ゆっくりしましたよ。長男は(幼稚園を)卒園したのでお祝いにグラブを買ってあげて、一緒にキャッチボールをしました。ところで、帰国した夜、家族と一緒に最初に食べたのは何だと思いますか?なんと、ステーキを食うてもうたんです。焼き肉でもなくステーキ。一番チョイスしたらいかんと思うけど、アメリカ(で食べるステーキ)とは全く違うもんでした。ただ、注文する言葉は一緒でしたね。「ステーキ!」と(笑い)。

 WBCで世界一を獲って、ホークスで日本一を獲って、最高の一年にしたかったけど、もう戻ることはできない。あとはチームの日本一と、個人的な目標のシーズン30本塁打以上がある。それだけはクリアしたいと思います。 (福岡ソフトバンクホークス内野手)

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