東海大福岡の背番号10 重度の腰痛克服した佐田の「恩返し」

[ 2017年3月25日 08:46 ]

第89回センバツ高校野球・第5日   東海大福岡2―1神戸国際大付 ( 2017年3月23日    甲子園 )

<東海大福岡・神戸国際大付>4回裏(東)1死、佐田は左線二塁打を放つ
Photo By スポニチ

 思わぬ形でのサヨナラ勝ち。東海大福岡の背番号「10」をつけた佐田は勢いよくベンチを飛び出した。入学した際は将来のエースと期待されながら腰痛を発症。昨秋の九州大会は痛みを押して野手として出場した。決勝まで進出したことでセンバツ切符を確実にし、オフはリハビリに励んだ。

 12月から1月にかけてコルセットをつけ、福岡の病院をいくつも回った。「チームメートが治療院を教えてくれたり、病院を紹介してくれた。みんな親身になって心配してくれた」。練習はできないから、用具の準備をしたり裏方の仕事をこなし選手の練習を助けた。

 「腰を痛めたことで、いろんな人に支えてもらっていることを知りました。だからユニホームを着て試合に出られることに感謝しかありません」

 神戸国際大付戦では「6番・一塁」で先発。2打席目には左翼線に痛烈な二塁打を放った。しかし、同点の9回無死一塁では送りバントを3球失敗して三振。ベンチでヘルメットを脱いで悔しがった。「ああいう細かいところ。みんなに恩返しするためにもバントもしっかり決めないと」とまたも反省を口にした。せきをするだけで激痛の走った腰痛も癒えた。2回戦の相手は早実。今度は登板も視野に、エースの安田を助ける。

続きを表示

2017年3月25日のニュース