【石井一久 WBC視点】砂利のような土部分、雨に濡れた芝…菊池責められない

[ 2017年3月23日 07:42 ]

WBC準決勝   日本1―2米国 ( 2017年3月21日    ドジャースタジアム )

<日本・米国>4回1死、イエリチのゴロを後逸する二塁手・菊池
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 4回の失点につながった侍ジャパン・菊池の失策は、名手といえども難しい打球だった。イエリチの速いゴロは、天然芝を通過し、土の部分のツーバウンド目で球足が明らかに速くなった。だからグラブの土手に当ててはじいた。

 メジャーの球場は、土質が日本の球場と異なる。一般的に粗く、極端に言えば砂利のようになっている。打球が小石に当たると速度が上がったり、イレギュラーに跳ねたりする。菊池は天然芝には慣れているが、日本の球場だと、天然芝から土の部分に変わっても打球のスピード感の違いはそんなにない。しかし、メジャーでは土の部分でスピードが上がる打球を、マウンドで何度も見てきた。さらに、この日は雨で天然芝の部分もスリップして球足は速かった。

 ドジャースタジアムで練習したのは1日だけで、試合当日も雨のため、打球に対する確認作業を行う時間が少なかった。短期間でアジャストするのは難しい。これまで再三、好守でチームを救ってきた菊池を責めることはできない。(スポニチ本紙評論家)

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