福岡大大濠・樺嶋2打席連発!2年生では清原以来33年ぶり

[ 2017年3月23日 05:30 ]

第89回選抜高校野球1回戦   福岡大大濠6―3創志学園 ( 2017年3月22日    甲子園 )

<創志学園・福岡大大濠>2回、先制左越え2ランを放つ樺嶋
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 大濠侍の驚弾だ。1回戦3試合が行われ、福岡大大濠が6―3で創志学園(岡山)を下し、26年ぶり4度目の出場で悲願のセンバツ初勝利を挙げた。2回に中学3年時にU―15(15歳以下)侍ジャパン入りした樺嶋竜太郎外野手(2年)が左翼に先制2ラン。4回にも2打席連続となる左越えソロを放つなど、3安打3打点と猛打をふるった。新2年生が甲子園初打席から2打席連続本塁打を記録するのは史上初の快挙だ。エースの三浦銀二投手(3年)も149球で完投し、投打がかみ合っての初戦突破。2回戦は大会7日目第2試合で滋賀学園と対戦する。

 静寂から歓喜となる異様な雰囲気で、樺嶋はスタンドインを確信 全速で二塁に向かう途中、スタンドのどよめきで本塁打だと確信した。その瞬間、樺嶋は「ヨッシャー」と叫んだ。

 「打った感触は覚えてないです。僕の取りえはフルスイング。積極的にいったからこその結果。最高です」

 そう顔を赤らめた樺嶋。2回2死二塁。先発左腕・秋山が投じたスライダーを「体が勝手に反応した」と左翼席に運んだ。これだけでは終わらない。さらに4回1死からの2打席目。今度は救援したばかりの右腕エース・難波の内角直球を再び左翼へとはじき返した。

 個人2打席連続本塁打は史上12人目の大会タイ記録だが、新2年生の甲子園初打席からの2打席連発となるとセンバツ史上初の快挙。2打席連続弾は自身の野球人生初と言う樺嶋が、清原和博、松井秀喜、中田翔ら甲子園を彩った歴代のヒーローを一気に抜き去った。

 もっとも、潜在能力は底知れない。筑後サザンホークスに所属していた東山中3年時に、既に今大会の多治見との初戦で本塁打を放った小園(報徳学園)、注目の強打者・野村(早実)とともに、U―15侍ジャパン入り。愛媛県松山市で行われた「U―15アジアチャレンジマッチ」に出場した逸材だ。吉村禎章監督(本紙評論家)から「とにかく強い打球にこだわれ」と指導を受けた。福岡大大濠に入学後は1年秋からレギュラーとなったが、公式戦で思うような結果が残せず「本当にJAPAN?」と揶揄(やゆ)されたこともあったが、身上のフルスイングだけは忘れなかった。

 昨秋の明治神宮大会準決勝。早実と対戦し、樺嶋は3打数無安打に終わったが、野村は一発を含め5打数3安打4打点。試合後には「やっぱ、さすがだな。負けずに頑張るわ」と声をかけたが、その悔しさを大舞台で晴らした。3打席連発の記録更新がかかった7回先頭での3打席目。「本塁打は考えなかった」と初球を逃さず、教科書通りの中堅返し。場面に応じた打撃という意味でも非凡さが際立った。

 「(打順が)下位なので、まだまだ結果を出し続けていかないと」。小久保ジャパンはWBCで世界一を逃したが、九州王者には恐怖の8番打者がいる。“大濠侍”樺嶋の驚弾で日本一への戦いが幕を開けた。 (井上 満夫)

 ▼吉村禎章氏(U―15侍ジャパン元監督、本紙評論家)当時は粗削りだったけど、身体能力は高かった。足も速くて体のバネがあり、なによりスイングが強い。それも思い切りのいいフルスイングが魅力だった。性格も明るいムードメーカー。神頭(報徳学園)が4番、野村(早実)が5番で、樺嶋は6番とかを打っていたけど、お互いが刺激になっていると思う。彼らの活躍はうれしいね。

 ≪センバツの2打席連発は12人目≫福岡大大濠・樺嶋が2、4回に本塁打。センバツの2打席連続本塁打は15年の敦賀気比・松本以来12人目、1試合2本塁打は21人目。2打席連発の打者で2年生は84年PL学園・清原以来、自身の甲子園初打席からは91年春日部共栄・長沼以来で、ともに2人目。打順8番は最も下位の打者だった。

 ◆樺嶋 竜太郎(かばしま・りゅうたろう)2000年(平12)11月1日、福岡県みやま市生まれの16歳。清水小1年でソフトボールを始め、東山中では筑後サザンホークスに所属。投手兼中堅手で、U―15日本代表に選出。福岡大大濠では1年秋から左翼レギュラー。1メートル80、75キロ。右投げ右打ち。

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