逆襲に燃えるオリ安達 難病を抱えながらも目指す143試合フル出場

[ 2017年3月20日 10:45 ]

三塁に滑り込む安達
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 昨季、難病を発症し過酷なシーズンを戦ったオリックス・安達了一内野手(29)が、逆襲に燃えている。96年以来遠ざかるV奪還へ143試合フル出場する気概を示す。

 「去年の今頃に比べたら、ここまで順調に来ています。とにかく、野球ができることがうれしい。去年のことは良い意味で勉強になった。今はもう食事制限もないですし、(シーズンは)もちろん全部出るつもりです」

 今月8日から始まったオープン戦では、ここまで主に2番を務め、出場7試合で打率・348。14日阪神戦では1号ソロを含む4打数4安打をマーク。守備でも安定感抜群で好守を披露するなど存在感を発揮している。18日の中日戦(ナゴヤドーム)の試合前練習で腰痛を訴え一時離脱したが、軽症とみられ、22日広島戦(京セラドーム)で合流する見込みだ。

 「正直、野球を辞めないといけないのかと思っていたんで」

 昨年10月の秋季練習後、安達がこぼした言葉だ。昨年1月下旬に発症した潰瘍性大腸炎は、厚生労働相が特定疾患に指定している難病。ストレスなどが原因で免疫力が低下し、下痢や腹痛などの症状が一般的で、症状が改善される寛解と再燃を繰り返し完治が難しいとされる。昨季は全国各地への長距離遠征による疲労がたたり体調が悪化することもあれば、突然の虚脱感に悩まされ点滴を打って球場入りしたこともある。「全試合フル出場」は安達の強い覚悟がにじみ出たものだった。

 身を削ってでも、成し遂げたいことがある。昨季広島がリーグ優勝したことで、オリックスは12球団一頂点から遠ざかるチームとなった。練習後や試合後、安達個人の状態や課題を尋ねても返ってくる答えは「チームのこと」が大半だ。「自分のことと言うより、チームが優勝することだけしか考えてないんです」。

 3月に入るとマスクを手放さないようになった。潰瘍性大腸炎は免疫力の低下が指摘されるだけに、風邪などの些細なことがシーズンに支障を来しかねない体調不良を招く可能性があるからだ。「この時期に体を悪くしたら、元も子もないですから」。不動の遊撃手の存在はチームにとって欠かせない。そして、安達が連日グラウンドで躍動する姿を見せることは、きっと同じ病気と戦う人たちにとって、励みになるはずだ。(湯澤 涼)

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