投手コーチ明かすイスラエルの強さの秘密 絆と祖国への使命感

[ 2017年3月15日 05:30 ]

<イスラエル・キューバ>ベンチでウェインスタイン監督(左から2人目)と話をするイスラエルのロレイン投手コーチ(左)
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 侍ジャパンが決勝トーナメント進出を懸けて、15日に対戦するのは、世界ランキング41位のイスラエル。下馬評を覆す快進撃の秘密は何か。日本とは不思議な縁があるアンドリュー・ロレイン投手コーチ(44)に聞いた。

 1次ラウンドA組では韓国、オランダ、台湾と3連勝で1位突破。2次ラウンドに進んだ。

 「要因は継投。韓国戦は6人、オランダ戦は9人を起用した。スター選手の集まりではない。短いイニングを一番得意な球で勝負しろ、とアドバイスした。聖火リレーをつなぐ意識でみんな投げた。前の投手がいい仕事をしたら、次の投手もモチベーションが上がり絆が強まる」

 メンバー28人全員(1次Rは28人中27人)がユダヤ系米国人。元メジャーもいるが、現在はほとんどがマイナー所属。

 「我々には共通の目標がある。WBCを勝ち抜くことで祖国に野球文化を根付かせ、将来的にイスラエル生まれの世界的な選手を輩出すること。もう一つは実力を証明し、それぞれがメジャー昇格を果たすこと。ハングリー精神なら負けない」

 前回大会は12年の予選決勝でスペインに黒星。当時のメンバーも多い。

 「前回負けた時からメンバー同士が連絡を取り合い、次こそはと誓い合った。今回、1次ラウンドを戦った韓国ソウルでの最後の夜、カラオケバーに行ったが、ほぼ全員が参加した。フィールドの中でも外でも、みんないつも一緒なんだ」

 ロレイン投手コーチはメジャーで7年間プレーし、通算6勝11敗。カブス時代の00年にはメッツとの開幕戦で来日した。

 「オープン戦で巨人の松井秀喜に初球カーブを本塁打されたんだ。凄い打者がいると思った」

 昨季までマリナーズ傘下で投手コーチを務め、青木をよく知っている。

 「青木は粘り強く、三振を取るのが難しい。調子に乗せたくない。日本に勝つには、投手力と守備力が鍵。守備が得意な選手を起用し、接戦に持ち込みたい。ぜひドジャースタジアムで戦いたい」

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2017年3月15日のニュース