【石井一久氏の展望】キューバに有効 つい手が出る内角への速い変化球

[ 2017年3月14日 10:00 ]

WBC2次ラウンドE組   日本―キューバ ( 2017年3月14日    東京ドーム )

キャッチボールで調整する菅野
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 オランダ打線を見てもそうだったが、アジアのチーム以外は基本、早打ちの傾向がある。そのため初球からストライクをポンと取りにいくのではなく、ストライクゾーンの厳しいところで初球から勝負していくことが、まずは重要。その上で、球数を少なくするのに一番有効な球は、内角への速い変化球だ。

 打者が内角に「真っすぐが来た」と思って打ちにいったところに、もう一つ内角にちょっと曲がって詰まらせる。菅野の場合、左打者にはカットボール、右打者にはシュート系のワンシームと、右左関係なく内角への速い変化球を持っている。キューバ打線も一発はあるが、菅野の球威なら、内角を狙った球が真ん中に行かなければ、押し込むことができる。右打者には1球目に外にスライダーを見せてから、内角という配球も効果的だ。

 ただ、相手も考えてくるので、攻め急ぎは禁物。イニングによっては球数を使う時は、しっかり使った方がいい。それでも菅野のコントロールがあれば、「80球で6イニング」は十分可能だと思う。 (スポニチ本紙評論家)

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2017年3月14日のニュース