日大三・桜井、履正社斬る 清宮キラーが敵討ち いきなりV候補対決

[ 2017年3月11日 05:30 ]

第89回選抜高校野球大会組み合わせ抽選会 ( 2017年3月10日    毎日新聞大阪本社オーバルホール )

<センバツ抽選会>組み合わせが決まり、握手をする履正社・若林(右)と日大三・桜井の両校主将
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 センバツ組み合わせ抽選で、大会初日に日大三(東京)と昨秋明治神宮大会優勝の履正社(大阪)の対戦が決定。優勝候補の激突に会場が沸いた。21世紀枠で出場の不来方(岩手)は昨秋東海大会覇者・静岡と対戦。夏春連覇を目指す作新学院(栃木)は帝京五(愛媛)との初戦が決まり、選手宣誓も引き当てた。

 札を引き、背後にある組み合わせの掲示板を見やった日大三の桜井はバツの悪そうな表情を浮かべた。「日大三高、3番です」と読み上げると会場からはどよめきが起きた。先に抽選を済ませていた履正社の横に飛び込む形で、大会初日に優勝候補の激突が決まった。

 桜井は「やってしまった…」と半ばぼう然としながら席へ戻ると、隣の席の早実・清宮から「すげーの引いたな」と冷やかされた。そして、直後の言葉に奮い立った。「絶対勝てよ」。清宮にとっては明治神宮大会決勝で敗れた因縁の相手。敵討ちを託された。「(清宮から)投手の特長とか対戦した感想をいろいろと聞いた。とにかく楽しんでやりたい。ガチガチになる必要はない」とビッグカードを歓迎した。

 エース左腕でもある桜井は昨秋東京都大会決勝で早実に敗れたものの、清宮から5三振を奪って一躍名をはせた。冬の間は決め球のスライダーのレベルアップに取り組んできた。履正社には神宮の舞台で清宮とアーチ合戦を繰り広げた高校通算45本塁打の安田がいる。大砲斬りを、甲子園で再現するまでだ。

 小倉全由監督は「困ったねえ。一番の優勝候補と当たっちゃった」と頭をかきながらも「最大限出し惜しみなく、思い切ってやるだけ」と宣言。桜井も「どうなるか想像がつかないが楽しみ。このカードで良かった」と言った。早実の思いも背負い、西の横綱を倒しにかかる。(松井 いつき)

 ▽桜井の清宮封じ 昨年の秋季東京都大会決勝の早実戦で、清宮から5打席連続奪三振をマーク。空振り4、見逃し1の内訳で、最終球は全てスライダー。清宮にとっては公式戦初の5三振だった。試合は6―6の9回に早実が野村の2ランでサヨナラ勝ちした。

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