震災から6年…大谷 3番DHで今季初実戦「やれることをしっかり」

[ 2017年3月11日 05:41 ]

ティー打撃で力強いスイングを見せる大谷
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 右足首痛で別メニュー調整を行ってきた日本ハム・大谷翔平投手(22)が、11日のイースタン教育リーグ・楽天戦(鎌ケ谷)で野手として今季初めて実戦に出場する。岩手出身の大谷にとって3月11日は特別な日。東日本大震災の発生から丸6年。さまざまな思いを胸に打席に立つ。

 やっとここまでこぎ着けた。今年初の試合を翌日に控えた大谷は千葉・鎌ケ谷のファーム施設で打撃練習などに励み、表情を引き締めた。

 「まずは実戦でしっかり動けるかどうか、確認していきたいです」

 楽天戦には「3番・DH」で出場し、2〜3打席に立つ予定だ。コンディションに問題がなければ、12日も鎌ケ谷で行われる教育リーグのロッテ戦に出場し、14日に1軍に合流してDeNAとのオープン戦(札幌ドーム)に出場する見込み。栗山監督ら首脳陣の無理をさせない方針もあって現時点では投球練習再開のメドは立っていないが、31日に待つ西武との開幕戦(札幌ドーム)でのDH出場に向け、慎重に段階を踏んでいく。

 つらく、長いリハビリ生活に耐えた。昨年10月の広島との日本シリーズの走塁で痛めた右足首の状態が今年に入っても上がらず、WBCを欠場することになった。2月の米アリゾナキャンプから、ここまで別メニューで調整。7日からは福岡や岡山を転戦する1軍を離れて、練習時間と場所を確保するために同球場で単独調整を行っている。この日のフリー打撃では実戦を想定して、左打席から逆方向の左翼への打球を連発。準備を整えた。

 3・11――。東日本大震災の犠牲者を悼んで試合前には両軍ナインが黙とうし、球団旗などは半旗で掲げられる予定だ。東北人の一人として、大谷は言った。「(当時は)高校生だったし、個人的には(6年が)早いと感じます。やれることをしっかりやりたい。それで感じてもらえるものがあったとしたら、それはうれしい」。届けたい思いをプレーに込める。(山田 忠範)

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