侍J小久保監督 開幕キューバ戦先発に石川抜てきの理由

[ 2017年3月7日 05:42 ]

WBC1次ラウンドB組   日本―キューバ ( 2017年3月7日    東京ドーム )

キャッチボールで調整する石川
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 普段の穏やかな表情はない。開幕戦先発の侍ジャパン・石川はミックスゾーンで、報道陣の呼び掛けにも足を止めず、直前のテレビインタビューも言葉少なだった。「いつも通り投げるだけ。頑張ります。ゼロで抑えたいです」。外野で淡々と50メートルダッシュを繰り返し、国際仕様に硬く改造されたマウンドも確認。本番モードだ。

 1次ラウンド突破へ落とせない初戦。キューバ打線はスイングスピードが速く、パワーヒッターが並ぶ。強振する相手の芯を外す石川のシンカーは最大の武器だ。小久保監督は「つかみどころのない選手なので、あのひょうひょうさが出てほしい。そういう投球スタイルを踏まえて開幕の先発にした」と期待した。

 女房役となる捕手は、小林に決まった。小久保監督が「(捕手を決めた)一番の理由はそこ」としたのが、キューバの「足封じ」だった。けん制とクイックが巧みな石川は昨季、リーグ最少タイの6盗塁しか許していない。強肩の小林も昨季12球団トップの盗塁阻止率・356をマークした。3日のオリックス戦(京セラドーム)でキューバ打線を視察した小久保監督は、1番・サントスと9番・セスペデスのスピードを警戒した。昨季キューバ国内リーグで20盗塁をマークしたサントスは三遊間のゴロを内野安打に。「元々スピードのある国。しっかりと頭に入れて戦わないといけない」と話した。

 石川と小林が組んだのは1日の台湾プロ選抜戦(ヤフオクドーム)だけだが、3回3安打1失点と及第点の内容だった。

 「(立ち上がりに)気をつけます。全ての球を使って抑えたい」と石川。キューバの足を封じ、侍ジャパンは守りから勢いに乗る。 (神田 佑)

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