阪神・能見 豪料理 宝刀フォークでナデ斬り5連続含む6K

[ 2017年3月5日 08:10 ]

WBC強化試合   阪神3―0オーストラリア ( 2017年3月4日    京セラドーム )

<阪神・オーストラリア>フォークでオーストラリア打線を翻ろうした能見
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 虎のベテラン左腕が、“お手本快投”を披露した。先発した阪神・能見が3回1安打6奪三振無失点。侍ジャパンが、WBC1次ラウンドで対戦するオーストラリア代表を“宝刀”フォークで、なで斬った。

 「しっかり腕を振ること自体ができているので。しっかり継続したい」

 屈強な大男たちがフルスイングしても、コンタクトできる気配はみじんもない。能見が、ハイペースに「K」を重ねていった。

 初回、2死二塁でデニングをフォークで空振り三振に斬ったのを合図に2回1死からウェルチ、オールティエンを、3回はハーマン、デサンミゲル、ホワイトフィールドの3人をすべてフォークで三振に仕留めた。圧巻の5者連続K。36球で9個のアウトを奪い、悠々とマウンドを降りた。

 侍ジャパンが8日に対戦するオーストラリア打線は低めの変化球にバットを止めることができなかった。オーストラリアのディーブル監督も「能見は歳を重ねているけれど、メジャーで通用すると思った」とお手上げ。能見が見せた“攻略法”は、侍ジャパンの投手陣にとっても、大いに参考になったはずだ。

 12年に奪三振王のタイトルを獲得した「虎のドクターK」を支えてきたのが、フォークだった。ただ、近年は「打者に見極められることも多くなったし、昔のようなフォークを投げることはできなくなってきた」と宝刀に変化が生じてきた。以前は、いかに直球と同じ軌道を描くかに重点を置いていたが、14年からは握りを変え大きな落差を求めて投げるなど、工夫を凝らしてきた。

 「しっかり投げられるようにしていくだけなんで。カウントだったり(今後のオープン戦で)投げる機会で意識しながら。(仕上がりは)まだ分からない。日本のバッターと対戦してどうなのかっていうのが出てくる」

 好結果にも13年目を迎えたベテランに油断は一切ない。今季、あと8勝に迫ったプロ通算100勝も見据える能見が、着実に開幕へ向けてステップを踏んでいく。(遠藤 礼)

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