阪神ドラ1大山 プロ初V打!豪州撃ちMVPや 金本監督と公式会見

[ 2017年3月5日 05:30 ]

WBC強化試合   阪神3―0オーストラリア ( 2017年3月4日    京セラドーム )

<阪神・オーストラリア>2回1死二塁、大山は左越えに適時二塁打を放つ
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 阪神は4日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場するオーストラリア代表との強化試合に3―0で快勝した。3日の侍ジャパン戦に続き「7番・三塁」で先発した大山は、また快音を発した。プロ初の決勝打を含む対外試合では初のマルチ安打。試合後は、この日の「MVP」として会見に呼ばれ、金本監督と席を並べた。

 「チャンスの場面で積極的に振りにいけた。それが良い結果につながったかなと思う。来たボールを打つというか、とにかく、初球からドンドン振ろうという気持ちで(打席に)入った。最近は続けているので、変わらずやっていきたい」

 スイングに迷いがない。2回1死二塁、カウント1ボールから元メジャーリーガーの左腕・ブラックリーの速球を逃さなかった。「どんな状況でも積極的な姿勢は忘れずに」という信念のもと、初対戦となる1メートル90の長身左腕にも臆せずバットを出した。34歳と全盛期は過ぎた感はあるが、オーストラリア代表の主戦投手の1人から痛烈な一打を放ち、2月22日の紅白戦における「プロ初安打」からの連続試合安打を5に伸ばした。

 4回無死二塁では柔軟性も見せた。1メートル98の右腕・ルジックは、ステップを右打者の方に大きく踏み出す「超インステップ」。大山は2球目の外角低めに大きく外れたスライダーに手を出し追い込まれた。「2球目はとんでもないボールを振ってしまったので動揺した部分もあった。ただ、気持ちを切り替えようと。(走者を)三塁に進めようと。うまく切り替えられたとは思う」。背中から球がくる恐怖心と戦い、同じスライダーをバットの先で拾って、遊撃手の頭上を越える中前にポトリと落とした。

 目標に掲げる「開幕1軍」に前進する連夜の活躍。開幕三塁が内定しているキャンベルは現在、左手首腱鞘炎でリハビリ中。早期復帰が既定路線だが、有事の際には代役が必要となる。ブラックリーを開幕投手最有力のの広島・ジョンソンに見立てるには多少の無理はあるが、仮想ジョンソン撃ち。開幕先発起用を問われ、金本監督は「どうやろうね。打ち続ければ、無いことは無いよ。彼に振る力やパワーが出てきたらもっと良いものが出てくる」と条件付きながら否定もしなかった。

 「ボール球に手を出してしまったり、2ストライクから手が出なかったり課題が多い。1試合1試合で自分のできることをしっかりやりたい」

 輝き始めた大山は、慢心することなく目の前の1プレーに全力を注ぐ。(巻木 周平)

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