中田 ひとり親家庭支援 今季から札幌D「絆シート」設置のワケ

[ 2017年2月23日 05:45 ]

WBC合宿の集合日、ミーティング会場に入る中田
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 世界一のオカンにする。筒香と並ぶ4番候補の日本ハム・中田が、母・香織さん(53)に女手一つで育ててもらった感謝の思いを胸に世界一奪回に挑む。

 「僕をここまで育ててくれたのは母親。今でも感謝しきれない気持ちがある」。今季から日本ハムの札幌ドーム主催58試合で「ひとり親家庭の親子」を招待する社会貢献活動「絆シート」を設置することを決めた。同様の境遇の親子を「ずっとサポートしたいと思っていた」と自ら発案。背番号6にちなんで各試合6席をバックネット裏付近に設置。1試合3組の親子で計348席174家族を自費で招待する。

 「僕の家庭はそこまで裕福ではなかった。大変な思いをしてグラブを一つ買ってくれた」。野球を見に行く機会はあまりなく、「それより近くの公園で野球をしていた」と笑う。母への感謝は人一倍強く、「(母が)WBCを見に来られるかは分からないが、一生懸命やっている姿を見てもらいたい」。必ずや母に恩返しのアーチを描き、日本を勝利に導く。

 そのためにも4番にこだわらない。「4番争いがどうとか、盛り上げるのは周り。とにかく勝つということしか考えていない」。一昨年の「プレミア12」では5、6番に座ったことで重圧から解放され、打点王とベストナインに輝いた。「自然体に考えすぎずにやれればいいね」。ただ、ひたすら中田は頂点だけを目指す。 (柳原 直之)

 ▼中田の母・香織さん 母子家庭、ひとり親は実情として生活が大変。生活費から捻出するのは、負担だということは経験しています。今回の絆シートは、母としてもうれしく思います。息子が、これからもこのような活動を続けていってくれたらうれしく思います。

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