金本監督 開幕4番は福留!ジグザグ打線にも「当てはまる」

[ 2017年2月21日 10:40 ]

今季こそ優勝を目指す金本監督(右)にスポニチ本誌評論家・広澤克実氏が直撃
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 阪神の金本知憲監督(48)がスポニチ本紙評論家・広澤克実氏の直撃インタビューに答え、4番は今年4月に40歳を迎える福留孝介外野手(39)が最有力と明かした。その他にも先発投手6枠に捕手と遊撃手の定位置争い、新外国人キャンベルの起用など指揮官の言葉から現時点でのチーム状況がよーく伝わってきます。

 広澤 3月31日の開幕投手を含めて、開幕カードの広島3連戦(マツダスタジアム)に投げる先発3投手は、その次の登板も巨人→広島→巨人へ向かうことが予想される。

 金本監督 (阪神の試合日程表を取り出して)そうなんですよね、週末はほとんど広島と巨人。まだ言えないですけど、一応、策はあります。

 広澤 例えばメッセンジャー、岩貞、藤浪の3本柱でいいんじゃないかと思うけれど、藤浪がWBCに出場する。決勝戦まで戦った場合を想定すると開幕カードまで間隔があまりない。

 金本監督 そうですね。その場合、藤浪は最初、投げられない。策と言えばオーバーですけど、投手コーチともう相談はしています。

 広澤 開幕ダッシュに重きを置く監督は多い。

 金本監督 いや、ボクはどちらかといえばですよ、終盤に強いチームを目指したい。8月、9月に粘り腰で、底力を発揮するような。だからといって開幕直後も負け越していいとも思っていないですよ。

 広澤 タイガースがリーグ優勝した1985年、2003年、05年は3番、4番にホームラン王を獲れるような打者がいた。バースと掛布さん、05年はそれこそ金本監督が4番で40本打っている。優勝するチームはやっぱり中軸に強打者がデンと構えている。

 金本監督 確かに4番らしい4番打者は、今いないんですよね。3番タイプが多い。(福留)孝介もそうだし、鳥谷も高山も糸井も…。

 広澤 でも、その中で誰かに4番を任せないといけない。

 金本監督 今のところ孝介かなとは思っていますけどね。

 広澤 福留だと、1年間143試合すべてを任せるのは厳しいだろうけどね。休養を取りながらとかになる。

 金本監督 03年は4番を固定せずに優勝した。昨年の広島もルナ、新井らで4番を定着させなかった(※1)。先ほど広澤さんが言われたようにデンと4番が構えていたらいいんでしょうけど、そうじゃないチームでも勝てている例はありますから。

 広澤 なるほどね。

 金本監督 できれば(右左交互の)ジグザグ打線を組みたいんですよ。孝介が4番だと、3番は右打者かなと。そして2番は左打者。ボクの中の理想は2番は足の速い左打者なので、その意味でもうまく当てはまってきます。 

 広澤 足が速くてゲッツーも少なかった金本監督も広島時代はどちらかといえば3番タイプだったと思う。阪神にきてからリーグを代表する4番打者になったけども、要は3番タイプの打者でも4番打者のタイプになれるということを言いたいのだけど。

 金本監督 う〜ん(笑い)。でもボクは阪神時代もフロントの人にホームランがたくさん打てる右打者を獲ってきてください、そうしたらいつでもボクは3番を打ちますよと言っていたんですよ。

 広澤 「4番・金本」は大きいのも打てれば、状況に応じた進塁打も打てれば、休まない、チーム内の信頼もあった…。監督になって、そういう4番打者を今度は作る立場になった。

 金本監督 4番打者は必ず作りたいですね。孝介ももう40歳ですからね。近い将来、必ず…ね。お薦めの選手がいたら、教えてください(笑い)

 ※1 03年の阪神で開幕から先発4番を務めた浜中は、5月20日試合中の右肩負傷で離脱。以降は桧山を中心に広澤、片岡らが4番を打った。シーズン140試合の内訳は桧山59、浜中43、広澤12、八木12、片岡11、金本2、アリアス1。16年広島の開幕4番はルナだったが、4月中旬に右太腿裏の故障で離脱。6月に復帰も外国人登録枠の関係で8月に再び抹消。新井と交互の4番起用だった。143試合の内訳は新井67、ルナ59、松山15、エルドレッド2。

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