イチロー力説「そろそろ形にしなきゃ」14年ぶりプレーオフへ引っ張る

[ 2017年2月19日 05:30 ]

チームメートとダッシュするイチロー(右)
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 マーリンズのイチロー外野手(43)は17日(日本時間18日)、日米通算26年目のキャンプインを迎えた。

 初日は抑え気味のペースで、継続の重要性を強調。若手中心で潜在能力の高さが評価されるチームについて、「形にしなきゃいけない」と力説。世界一となった03年以降、プレーオフから遠ざかっているマ軍を、イチ流の自然体で引っ張る。

 キャンプ初日。イチローは「1日目の気持ちというのは特別なもの」と言った。43歳になっても、独特の緊張感は変わらない。車好きで知る人ぞ知る方向音痴。球場入りの際には「毎年のように迷った。帰り道も迷うでしょう」と苦笑いしたが、若い同僚たちに金言を贈ることも忘れなかった。

 「初日は誰でも特別な気持ちでいられますけれど、時間がたってどう終われるか。見るとしたらそこじゃないですか。今日やる気があるのは当然ですからね」

 中軸打者でもあるイエリチ、オズナ、スタントンと20代のレギュラー外野手を筆頭に、潜在能力の高さを評価されるマ軍に加入して3年目。イチローは「そこから進めていない。そろそろ形にしなきゃいけない」と真顔で話した。昨年のチーム打率はリーグ15球団中2位の・263も、得点は同13位。昨季まで7年連続で勝率5割未満に低迷する現状を打破し、14年ぶりのプレーオフへつなげたい思いからだ。

 午後から始まった初練習。イチローは気持ちの高ぶりを抑えた。フリー打撃では30スイングで安打性15本とさすがのバットコントロールを見せつつも、柵越えはゼロ。フルスイング、全力のスローイングを封印し、あくまで初日であることを身をもって示した。

 球場入りの際、キャンプ名物のTシャツは、まさかの無地だった。理由を問われると「人が考えてくれる状態に持っていくには時間がかかる。何事も続けることが大事だということは、ここでも証明されているんじゃないですか」。真相はけむに巻いたが、ここでも継続の必要性を強調。泰然とメジャー17年目の一歩目を踏み出した背番号51の存在感は健在だ。(ジュピター・笹田 幸嗣通信員)

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