【大野豊の目】楽天・安楽 力みなくなり制球安定、直球に切れ

[ 2017年2月17日 08:30 ]

練習試合   楽天2―0韓国・ハンファ ( 2017年2月16日    金武 )

<楽天・韓国ハンファ>3回無失点と好投した楽天先発・安楽
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 力みのない、ゆったりとしたフォーム。高校時代などかつての楽天・安楽は、力感こそあったが制球がばらつくのが難点だった。昨季途中から、新たなフォームをつかみつつある。この日は直球の切れ味も満点で、しっかりと内容も伴っていた。

 2回に強打者の4番・ロサリオを打席に。3球目に内角直球で空振りを奪って追い込むと、最後は外角のボール球になるスライダーを振らせて三振に仕留めた。直球が生きているから、変化球がより効果を発揮する。その直球は、力を抜いてバランスを重視したフォームだからこそ切れが増しているといっていい。

 力みは、全てにおいて邪魔になる。無駄球が増えれば投球の効率も悪くなり、結果的に長いイニングを投げることができない。ここが第一のステップ。安楽は現在の投球を我慢して続けることが大切だ。配球で相手を抑えるパターンなどを習得することが次のステップ。そうすればさらに大きな自信を手にできる。

 則本、岸に続く先発3番手として2桁勝利。チームの躍進のためにはそれぐらいの数字が求められる。伸びしろは大きい。非常に楽しみな存在だ。 (スポニチ本紙評論家)

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