糸井に甘〜い太鼓判 楽天・星野副会長「首位打者争いする」

[ 2017年2月15日 05:30 ]

室内でマシン打撃練習する糸井
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 楽天の星野仙一球団副会長(70)が14日、阪神の沖縄・宜野座キャンプを訪問し、オリックスからフリーエージェント(FA)移籍した糸井嘉男外野手(35)に言及。「ケガさえなければ首位打者争いするだろう」と楽天監督時代にその力を見せつけられた、かつての敵の活躍に太鼓判を押した。

 「闘将」と言われた男が、バレンタインデーを意識したわけではないが、阪神ファンにとっては何ともうれしくなるような、甘い言葉を残した。楽天の星野球団副会長が宜野座キャンプを訪れ、自身が阪神監督時代にFAで獲得した金本監督と会談。その後、FAで新加入した糸井について言及し、具体的なタイトル名まで出して活躍に太鼓判を押した。

 「ケガさえなければ、首位打者争いするだろう。あれだけのバッターはいない。センスがいい。実績があるし、いい選手だなと思っていた。走攻守でそろっている。あとは君たち(報道陣)の記事に耐えられるか(笑い)」

 右膝関節炎で別メニュー調整を続けている新戦力と接触することはなかったが、実力は把握している。昨季までは同リーグで敵同士で戦ってきた。楽天戦においては同一リーグでいずれもトップの打率・385、13打点、12盗塁を記録され、本塁打も2本許した。リーグが変わり、対応に苦戦することも想像されるが、闘将はあっさりと否定し、プラス面を強調した。

 「パ・リーグではずば抜けていた。ただ、俺は逆にセ・リーグの方が対応できると思う。緩いボールを打つのがうまいから」

 力と力の真っ向勝負が多いパ・リーグの投手と違い、セ・リーグは緩急をうまくつかう投手がパ・リーグよりも多い。星野副会長自身も中日、阪神の監督も歴任しセ・リーグの野球も熟知しているだけに説得力がある。

 当の糸井はカーブマシンでの打撃練習も開始しティー打撃、マシン打撃を合わせて283スイング。「(走る方も)上がってきているけど、ずっと走ってなかったので。少しずつあげていく。(膝は)問題ない」と回復ぶりをアピール。ただ、慎重を期し16日からの第4クールも別メニュー調整を続けていく方針だ。

 そんな調整遅れの不安も、星野球団副会長は一蹴した。「(開幕に)合わせてきているから、無理しなくても大丈夫。このへんでギアを入れればいい、とか知っているから、心配していない。今はネガティブなことは考えなくていい」。阪神監督2年目の03年に金本監督が、春季キャンプ序盤に右ふくらはぎを痛め別メニュー調整した過去がある。「1回怒ったことがあるよ。だからゆっくりやれと言っただろうと」。実績ある選手は、必要以上に張り切る必要はないという考えだ。

 当時の金本監督とだぶる糸井の現状。猛虎をリーグVに導いたかつての指揮官には、何かが見えているのだろう。(山本 浩之)

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2017年2月15日のニュース