オリ宮内オーナー、過激表現で厳命!「“順調”ならまた最下位」

[ 2017年2月13日 09:22 ]

オリックス紅白戦   紅組6―1白組 ( 2017年2月12日    清武 )

選手やスタッフに訓示するオリックスの宮内オーナー(左)
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 オリックス・宮内義彦オーナー(81)が12日、春季キャンプ地の宮崎・清武球場を視察。全ナイン、首脳陣、関係者に向け「クレージー・キャンプ」を送ることを厳命した。“死にものぐるいで…”に近い意味であるもようだが、名物オーナーにとって、それでは表現が生ぬるい。12球団で最も優勝から遠ざかっているチームが「順調」では物足りない。死にものぐるいを超えるキャンプを送れ!!

 我慢は限界に達しつつある。毎年恒例のキャンプ地視察。オーナーは例年にはない、激しい表現に切なる願いを込めた。

 「日本一になった日本ハムが“順調なキャンプ”なら、もう1年、日本一になれる。ただ我々が順調なら、また最下位。順調ではなく、目の色が変わって“クレージーなキャンプになっています”というなら、ちゃんとやっていることになる」

 並の努力では96年の優勝から生じた20年間の空白は埋まらない。異常なほどの努力、鍛錬が今のオリックスには必要だと熱弁を振るった。

 厳命の連発だった。前日11日に宮崎入り。夕食会では同じテーブルに着いた福良監督、金子、平野、T―岡田にそれぞれ要望。監督には「とにかく勝て」と命を下し、この日の紅白戦前にグラウンド上で述べた訓示では、チーム全員に「勝利への執念」を求めた。「3勝2敗(のペース)で優勝。2勝3敗ならビリ。1勝は少しの差で決まる。ウチは負ける1球、負けるワンプレーが多かった」。僅差を埋めるには、やはり異常なまでの努力しかない。

 オーナーから「一皮むければ日本を代表する選手になれる」と評価されたT―岡田がさっそく、期待に応えた。紅白戦の6回1死二塁、塚原の直球を右中間席に運び、持ち味の長打力を披露。「強い気持ちがないと勝てないし、そういうものを姿で見せていかないといけない立場」と新選手会長は頼もしく語った。

 視察を終えたオーナーは紅白戦後、三塁側ファウルゾーンで関係者とキャッチボール。左腕から81歳とは思えない球筋を繰り出した。野球への情熱は衰えを知らない。欲しいのはただ一つ。勝利だ。 (桜井 克也)

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