平田 侍小久保監督の前で満塁弾!勝負強さピカ一 球場に戻ってきた直後に

[ 2017年2月9日 06:30 ]

小久保監督が見守る中、シート打撃で満塁弾を放った中日の平田は三塁ベースを回る
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 これが日本が誇るクラッチヒッターだ。侍ジャパン・小久保監督が北谷キャンプを視察に訪れた中で、中日・平田が初めてのシート打撃で満塁弾を放ち、右翼の定位置獲りへ猛アピールした。

 「いい感じに打てました。(小久保監督がいる)意識はありました。いいアピールができた」

 上々の手応えだった。1ボール1ストライクの設定で行われた。そして無死満塁で迎えた第2打席、伊藤が投じた2球目を右翼席へ豪快に運んだ。ブルペンで同じく侍ジャパンに選ばれている左腕・岡田の投球を視察していた小久保監督が、メイン球場に戻ってきた直後の打席。指揮官からは「偶然見ることができた。(メインに)帰ってきたら打ちましたね。元々、右に打てるのが良さ。短期決戦での打席での集中力。まさに短期決戦なので、存分に発揮できるWBCにしてほしい」と高評価をもらった。

 今キャンプは飛距離アップを目的に土井打撃コーチから助言をもらいながらフォームを修正中。「飛距離が出るように進化させようとしているところ。取り組んでいることの成果が出たと思います」と納得顔を浮かべて「反対方向にもホームランを打つのが今の課題。反対に打ててよかった」と手応えを強調した。

 この日は3打数1安打1四球で4打点。安打は本塁打だけだが、インパクトは強烈。昨秋の侍ジャパン強化試合は、状態が万全でなく招集は見送られたが、15年の「プレミア12」では打率・423、6打点。小久保監督も「体の状態が良ければメンバーには入れるとだいぶ前に伝えてきた。自覚を持ったオフを過ごしてくれた」と、その勝負強さに信頼を寄せる。

 現在の侍ジャパンは右翼のレギュラーが決まっておらず、平田は広島・鈴木、西武・秋山と争うことになる。左翼の守備練習も並行していくが、「スタメンで出たいので、練習試合で結果を残していきたい。日本に金メダルを持って帰ってくることができるようにしたい」と気合十分だった。 (細川 真里)

 ≪勝負強い平田のクラッチヒッターぶり≫

 ☆甲子園で爆発 大阪桐蔭3年夏の甲子園、準々決勝・東北戦で1試合3本塁打と大暴れ。清原和博(PL学園)以来21年ぶり2人目の快挙。

 ☆神ってたプロ2年目 07年10月4日の広島戦でプロ初スタメンに抜てきされ、延長11回に劇的な同点押し出し死球でプロ初打点。同11月1日の日本ハムとの日本シリーズ第5戦では唯一の得点となる決勝犠飛を放ち日本一を決めた。

 ☆プロ初アーチが 08年9月7日の横浜戦で代打サヨナラとなるプロ初アーチ。史上7人目。

 ☆2戦連続サヨナラ弾 11年6月4日の西武戦、翌5日のロッテ戦と2試合連続サヨナラ本塁打。松井稼頭央(西武)以来9年ぶり8人目。

 ☆侍でも勝負強い 15年のプレミア12では打率・423、6打点と活躍。予選ラウンド初戦・韓国戦の先制決勝打や、逆転負けしたが準決勝・韓国戦の先制適時打など、ここぞの一打が光った。

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