菅野 幻惑チェンジアップ 直球と同じ投球フォームでタイミング外し

[ 2017年2月8日 08:09 ]

ブルペンでチェンジアップを投げる菅野
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 こだわったのは「変化」ではなく「回転」だった。巨人・菅野は今キャンプ2度目のブルペン入りで初めて捕手を座らせて50球。新球チェンジアップを6球投じ「自分のチェンジアップは落ちたり、変化させたりが目的ではない。直球と同じ腕の振りで遅い球を投げるのが目的」と意図を説明した。

 握り方に特徴がある。直球は人さし指と中指で投げるが、中指と薬指を使って投げる。ただ、直球と同じ「フォーシーム」で、1回転の間に縫い目を4度通過させる。この握りだと、直球と同じく地面に対して水平に回転がかかり、オリックスのエース金子が同様の握りで武器にしている。

 一般的なチェンジアップは縫い目を2度通過させる「ツーシーム」。回転軸が少し傾き、大きい落差で変化するため、菅野は「打席に立つと、球の回転が見える。順回転だと打者も直球と思う。順回転にこだわった」と話す。直球と全く同じ軌道で、捕手のミットの手前でわずかに沈むだけ。例えるなら、「ちょっと遅い直球」である。球を受けた小林も「打者のタイミングを外すのに効果的」と評した。

 球数制限のあるWBCは打たせて取る球が必要不可欠。世界の舞台で戦う侍のエースに新たな武器が備わった。 (徳原 麗奈)

 ▼巨人・高橋監督 元々、球種の多い投手。うまく使えたら(投球の)幅が広がると思う。

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2017年2月8日のニュース