阪神ドラ1大山にプロの洗礼…バット折られ、外野がやっと

[ 2017年2月5日 05:30 ]

フリー打撃で岩崎と対戦し、バットを折られる大山(右)
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 阪神ドラフト1位・大山(白鴎大)がプロの洗礼を浴びた。フリー打撃に登板した岩崎と対戦し、24球で(ボール見逃し3含む)安打性の打球はゼロ。11球目にはバットを真っ二つにへし折られ、芯で完璧に捉えた打球も遊撃方面への強いライナー一度だけ。外野に飛んだのは終了間際の21、22球目で、ともに平凡に打ち上げたものだった。

 「見てのとおりの内容だったと思います。すべて真っすぐなのに、あれですからね。いい当たりをしたのも全然なかった。初球低めのボール球だったのですが、2球目も同じところから伸びてきてストライクでした。アマ時代とは違いました。初めて見る投球でした」

 見逃して「ストライク」とコールされたのも3度あり、いわば手が出なかった。三ゴロもしくは遊ゴロと思われる引っかけてのボテボテが10度もあった。打ちのめされての、まさに完敗。阪神の今季のセットアッパーに期待されている1軍投手に、現時点では力の差をまざまざと見せつけられた。

 完全に自信喪失にならないための配慮か、金本監督はかばう。「まあ疲れているでしょうしね。岩崎は初速と終速の差があまり無いからね」。片岡打撃コーチも「大山は全然(ダメ)やったね。でも、球持ちが良い岩崎はアマチュアにはいないタイプやし、スピードガンの球速よりも、体感の方が速く感じるしね」と考慮した。

 とはいえ、次打者の北條が同じ24球のうち安打性の打球を8本も打っており、大山自身も仕方なし…とはまったく思っていない。これがプロの1軍レベルの球なら、次は必ず対応してみせる意気込みだ。

 「慣れだと思いますし、きょうは経験できたし、イメージはもう頭にあるので、次は…」

 初めて感じた屈辱を素直に受け入れて、あえて隠すことはしなかった。それは今後の成長の糧にするためだ。 (畑野 理之)

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