【記者の目】「28分の1」ではない大谷の不在…侍に求められる対応力&結束力

[ 2017年2月4日 09:21 ]

WBCへの不参加が決まった大谷は打撃練習を終え、厳しい表情で引き揚げる
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 侍ジャパンの小久保監督は「中心に考えていたので…」と多くを語らなかった。だが、大谷という存在は「28分の1」ではない。

 昨年11月の強化試合では、大谷が打つと自然と打線がつながった。小久保監督も「彼が打線に入ると点が入りそうな雰囲気がある」と話した。田中(ヤンキース)や前田(ドジャース)のメンバー入りはならなかったが、メジャーリーガーの先発陣がそろえば、大谷を打者として起用することも想定していたほどだ。

 メディカルリポートが日本ハムから届き、すぐに決断した。米国6日(日本時間7日)の28人の最終登録期限ギリギリまで引っ張ることもできたが、大谷の心的負担を考えると同時に代替投手の準備期間も考慮した結果といえる。

 世界一奪回へ、メジャーの投手も不在で、大黒柱も欠いた。不安を全員の力で打ち消すしかない。指揮官も調子を見極めての変幻自在な起用が求められるが、選手側もさまざまな変化に対応する必要がある。侍ジャパンが常設化され、4年をかけてつくり上げてきた結束力を生かすしかない。(侍ジャパン担当キャップ・倉橋憲史)

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