ドラ1大山に金本監督いきなり合格点 8日紅白戦デビュー内定

[ 2017年2月2日 05:48 ]

金本監督の前で打撃練習をおこなう大山
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 プロ野球の春季キャンプが1日に各地で始まり、阪神の沖縄宜野座キャンプではドラフト1位・大山悠輔内野手(22=白鴎大)が堂々の快発進を切った。フリー打撃と特打を合わせた計162スイングでサク越え12本ながら非凡な打撃センスを披露。初指導された金本監督にも「いい打者の雰囲気を持っている」と合格点をもらい、今年初実戦となる8日の紅白戦でのデビューも内定した。

 全体メニュー後に移った個別練習。ティー打撃に努めていた大山は初めて金本監督から直接指導を受けた。打撃ケージへ入った後もそばで見守られ、再び声をかけられた。助言を頭の中で反復しながらフリー打撃を再開した直後だ。左翼芝生席へ弾道が伸びた。それも2連発で―。金本監督を驚かせる吸収力だった。

 「膝の使い方と試しにトップを深くして打ってみたら、と。『試しでいいから』ということを言ったら、いきなり柵越えして。そういう器用さ対応力は評価できますね」

 何より目を細めたのは一流を極めた者だけが感じ取る“オーラ”とも呼ぶものか。「打っている雰囲気とか、そういうのは、ちょっと『持っている』という印象を受けましたね。打席での打撃フォームのシルエットとかね。全体的な雰囲気は、いい打者の雰囲気を持っている」。まだ新人、まだ初日。「体力的には、まだ少し時間がかかるだろうな…という印象」と前置きしても、「もう少しスイングスピード、振る力が付いてきたら。角度を持っているので、楽しみですね」と和製大砲としての素養を十二分に認めた。

 大きな可能性を知れば、少しでも早く“先”を見たくなるのが野球人の性(さが)だろう。実戦デビューの方針も即決。「対応力ありそうだな…というところがどれくらいのものか見てみたい。ケガさえ無ければ、紅白戦で使うでしょう」。第2クール中の8日に組んだ紅白戦。チームにとっての今年初実戦に送り出すことを決めた。

 すべてが初経験の1日目を終えた大山は「ユニホームの重みを感じた。袖を通せたことに感謝したい。初めてだったので流れも分からない中で付いていくことに必死だった」とかみしめた。恐縮気味の感想とは対照的にグラウンドでは堂々の立ち振る舞い。新人が初日から“特打”に参加するのは異例で、通常のフリー打撃と合わせて合計162スイングでサク越えは12本を数えた。

 「指導して頂いて、すごく良い打球になった。いろいろなことを教えて頂いた。続けていくことが大事。頭でできたイメージを体でできるように吸収力を高めたい」

 伝え聞かされた監督評にも「雰囲気だけで終わらない選手になりたい」と呼応。猛虎の未来を担う大器として金本監督からもらった“合格点”に甘えず、前を向いた。 (山本 浩之)

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2017年2月2日のニュース