由規 投球動作は相撲→柔道「格段に良くなりました」

[ 2017年1月30日 05:30 ]

ブルペンのマウンドで股割りのような動作をする由規
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 マウンド上で大きく足を開いて、相撲の立ち合いのようにグッと腰を落とす。ヤクルト・由規が29日、戸田グラウンドのブルペンで投球練習を行った。時折、腰を落とす動きを入れてからセットポジションへ。そこから力のある直球にカーブ、スライダーなど40球を投げ込んだ。

 「体重を“受ける”場所を確認しているんです。平行移動ができるように。そこを変えてから(投げ方が)格段に良くなりました」。投球フォームで重要な重心の移動。そのポイントを探る動きが、相撲のような新たなルーティンだ。昨年12月にはレンジャーズ・ダルビッシュとの合同練習に参加。「12月はウエートトレで追い込んで、今はそれを投球動作につなげる動きをしています」。ダル塾で学んだエキスを、現在はフォームに還元している段階にある。

 相撲で始まり、フィニッシュは柔道だ。体重移動の確認は、投げる際に体が横振りになることも防ぐ。「横になると力んでいるということ。力で体を振ってしまう」。奇麗な縦振りで腕が抜ければ「背負い投げのように、奇麗にフォローも伸びる」と、由規が理想とするフィニッシュに近づく。新横綱・稀勢の里誕生で列島が沸く中、かつて161キロをマークした右腕も相撲×柔道=完全復活の図式を描く。

 「自分のやろうとしていることは固まってきた。いいイメージはできています。あとは実戦」。右肩の手術を受け、昨春のキャンプは育成選手の立場で迎えた。支配下選手に復帰し、昨年7月24日の中日戦(ナゴヤドーム)で1786日ぶりの白星。完全復活へ、由規は宮崎・西都での2軍キャンプからのろしを上げる。 (鈴木 勝巳)

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