阪神新助っ人ロマン・メンデス　登場曲は浪漫飛行？「自分に合えば」

半袖Ｔシャツに、カバン２つという軽装で来日した新外国人のメンデス
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　阪神の新外国人、ロマン・メンデス投手（２６＝レッドソックス３Ａ）と、マルコス・マテオ投手（３２）、ランディ・メッセンジャー投手（３５）が２８日、関西国際空港着の航空機で来日した。音楽好きのメンデスは自らの名前が入る米米ＣＬＵＢの『浪漫飛行』を、登場曲に採用する可能性を示した。

　半袖のＴシャツに、黒いジーパン。特徴的なドレッドヘアに、イヤホン…。１メートル９１のドミニカン、メンデスが目立ったいでたちで関西空港に現れた。

　無類の音楽好きだという。球団関係者が国際電話で連絡をとった際、必ず大音量の曲が流れていたほど。ならば気になるのが登場曲だ。自身の名前「ロマン」がタイトルに付いている米米ＣＬＵＢの「浪漫飛行」があることを知ると、高笑いをしながら、選曲する可能性を否定しなかった。

　「音楽が好きなので１回聞いてみて、訳してもらって、その日本語の意味が自分に合っていると思えば取り入れたいね。まずは聞いてみたい」

　サビの部分には、共感できるであろう歌詞がある。「はちきれるほど　Ｍｙ　Ｄｒｅａｍ　トランク１つだけで浪漫飛行へ　Ｉｎ　Ｔｈｅ　Ｓｋｙ　飛びまわれ　このＭｙ　Ｈｅａｒｔ」。言葉も文化も違う異国の地に夢を実現するため１人で渡った。自ら選んだ舞台で暴れてやる―。そんな思いと重なるはずだ。

　他にも、「そこから“逃げだす”ことは誰にでもできることさ　あきらめという名の傘じゃ雨はしのげない」とある。メジャー通算４５試合で０勝２敗、防御率３・０９と秀でた数字を残せずに１５年１２月にレッドソックスから戦力外通告を受けた。メンデスの「夢」が再びメジャーのマウンドに立つことなのか。日本で名を上げることなのかは分からないが、「何か」を変えるために阪神移籍を決めたはずだ。名曲はメンデスに勇気を与えるに違いない。

　スリークオーター気味から投じる最速１５９キロの速球は、ときおり右打者の胸元に浮き上がるような軌道を描く。「具体的な数字とかではないが、シーズンに合わせてやっていきたい」。マテオや藤川との守護神争いに向け、すでに臨戦態勢に入っている。

　満員の甲子園。メンデスが「ロマン飛行」する――。　（巻木　周平）

　◆ロマン・メンデス　１９９０年７月２５日生まれ、ドミニカ共和国出身の２６歳。０７年にレッドソックスと契約。１０年にレンジャーズへ移籍し、１４年７月にメジャーデビュー。１５年途中に再びレッドソックスへ移籍。メジャー通算４５試合０勝２敗０セーブ、防御率３・０９。昨季は３Ａで３２試合４勝２敗２セーブ、防御率３・３８。１３年以降は全試合救援で登板している。１メートル９１、１０７キロ。右投げ右打ち。

　▽浪漫飛行　カールスモーキー石井こと石井竜也がボーカルを務める音楽グループ「米米ＣＬＵＢ」の代表曲。元々は８７年に発売されたアルバムの収録曲だったが、９０年日本航空のＣＭソング起用をきっかけにシングル発売され、オリコンで同グループのシングルで初の週間１位を記録。累計１７０万枚を売り上げるミリオンヒットとなった。プロ野球では１１年の高橋由伸（巨）や、山本哲哉（ヤ）が登場曲に使用している。