ソフトBドラ2古谷 障がいと闘う妹に勇姿を 初登板に招待誓う

[ 2017年1月26日 08:05 ]

17年版球界新士録

キャッチボールを行う古谷
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 17歳の少年の言葉に重みがあった。ソフトバンクのドラフト2位・古谷は昨年11月23日にヤフオクドームで開催されたファン感謝デーの新人選手自己紹介で「世のため、人のため、チームのために一生懸命頑張ります」とプロ野球人としての決意を表明した。

 プロとしてやりたいことに「社会貢献活動」を掲げる。トップ選手が自らの成績に応じて寄付を行ったり、病院慰問など一般的になっているが、高卒ルーキーが「有名になったら障がい者の人たちを球場に招待したい」と話すのは珍しい。古谷が障がい者を気に掛けるのは妹・みりあさん(9)の存在があるからだ。

 小学3年の妹は先天性サイトメガロウイルス感染症による小児脳梗塞のため左半身のまひ、言語障がいが残っている。しかし古谷は、みりあさんのことを隠さず、むしろ野球に取り組むパワーにしている。中学2年までは複雑な気持ちも抱いていたが、中学3年の夏にリハビリに付き添った時に意識が変わった。左手を使って積み木をする動作が思うようにできなくても決して諦めようとしない姿に感動すら覚えたという。高校時代、公式戦の会場にはいつもみりあさんが応援に駆け付けてくれた。チームのマスコット的存在だった。

 新人合同自主トレが始まり、みりあさんと離れ離れの生活になった。「たまに電話してますが、多分よく分かってないと思います。でも(通話を)切りたがらないんですよね」。一度、みりあさんをツイッターで取り上げると、ネガティブなメッセージが返ってきたことがあった。「でも、その人の気持ちも分からないわけではないんです。大人になった時に分かってもらえれば」。17歳とは思えない大人の対応を見せた古谷の今の目標は「初登板の日に妹を球場に招待する」ことだと言う。 (田中 貴久)

 ◆古谷 優人(ふるや・ゆうと)1999年(平11)2月19日、北海道幕別町生まれの17歳。札内南小3年で軟式野球を始め、札内中でも軟式野球部。江陵1年春から主戦投手として活躍し3年夏の北北海道大会準々決勝、釧路工戦で20奪三振。甲子園出場はないが、最速154キロを誇る。球威のある速球と多彩な変化球が持ち味。1メートル76、76キロ。左投げ左打ち。

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