侍ジャパン 韓国、台湾と11月3カ国対抗戦 来週にも正式発表へ

[ 2017年1月19日 06:30 ]

侍ジャパンの筒香
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 侍ジャパンが11月に韓国、台湾と代表チーム同士による対抗戦を行うことが18日、分かった。この日都内で日本野球機構(NPB)、韓国野球委員会(KBO)、中華職棒大連盟(CPBL)の3局長会議を開き、方針がまとまった。3月のWBC後初の国際大会となり、2020年東京五輪に向けた第一歩となる。さらに年齢制限を設け、東京五輪で主力を担う若手選手中心の編成となる可能性もある。各団体で最終調整を行い、来週中にも発表される。

 午後3時から行われた3局長会議には、NPBの井原敦事務局長、KBOの梁海榮(ヤン・ヘヨン)事務総長、CPBLの朱康震(チュー・カンジェン)秘書長が出席し、約2時間にわたって意見交換が行われた。関係者の話を総合すると、11月に日本、韓国、台湾の代表チーム同士による対抗戦を行うことで、意見が一致したという。

 熊崎勝彦コミッショナーは「3月のWBC、19年にはプレミア12もあり、そして20年に東京五輪がある。オリンピックまでの国際試合をどう組み立てるか。中長期的なスパンで考えていくべきである」と方針を示してきた。韓国との代表トップチームの試合は、WBCや五輪、プレミア12に限られている。世界一を競う国際大会ではライバルとしてしのぎを削ってきたが、世界大会以外での対戦は初となる。

 WBCは大リーグ機構と同選手会で組織されるWBCIが主催し、プレミア12は世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催しているが、対抗戦はNPB主導で調整が進んでいる。一過性の対抗戦ではなく、将来的にはアジア諸国によるアジアチャンピオンシップへの発展を目指した第一歩と位置づけられそうだ。

 対抗戦は20年東京五輪に向けたスタートになる。3月のWBC後に東京五輪につながる監督人選が行われ、新監督が就任すれば、同大会は初陣となる。「ベストメンバーを組むべき」との声が上がる一方で、球界関係者は「WBCに出場する選手の負担を考えると、11月は五輪イヤーに30歳を迎える選手など年齢制限を設け、五輪へ向けたチーム編成という意見も出る」と語る。今オフにもメジャー挑戦の可能性がある大谷(日本ハム)は未知数だが、筒香(DeNA)、山田(ヤクルト)らWBCにも出場する若手を中心に据え、3年半後を見据えた新生ジャパンで挑むプランなど夢は広がる。4月以降に編成方針も話し合われることになりそうだ。

 各国で最終調整を行った上で、来週にも正式発表となる見込み。さらに、東京五輪とリンクして世界的な野球振興を目指す上でも、重要な対抗戦となりそうだ。

 ≪13年までは単一チームで「アジアシリーズ」を開催≫アジアではクラブチーム同士の頂上決戦として、「アジアシリーズ」が05年から13年まで計7回開催された。日本、韓国、中国、台湾を代表するクラブが戦った(中国は07年までは中国選抜として参加)。05〜08年は日本、11、13年は台湾、12年は韓国で開催。同シリーズが開催されなかった09、10年は「日韓クラブチャンピオンシップ」が行われた。14年以降は日程調整などの問題から実施されていない。

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2017年1月19日のニュース