西武ドラ1今井 血染めキャッチボール 球はじく力が強すぎて…

[ 2017年1月18日 09:15 ]

キャッチボールをする今井
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 戦慄(せんりつ)のキャッチボール……。西武のドラフト1位・今井(作新学院)が17日、西武第2球場での新人合同自主トレで周囲の目をくぎ付けにした。

 視察に訪れた辻監督、渡辺久信シニアディレクター兼編成部長の視線が今井に向けられた。右翼ファウルゾーンのフェンス際から左翼へ約100メートルの距離でのキャッチボール。ノーステップで右腕をしならせると、バックスピンのかかった球がうなりを上げてノーバウンドで吸い込まれる。受け手のドラフト5位・平井(Honda鈴鹿)が「怖いです。手元で伸びる。今まで見たことのない球」と目を丸くした。

 驚いたのは地肩の強さだけではない。球の一部分が血で赤く染まっていた。「高校で練習の時にあった。悪いことではないと思うんですが」と涼しい表情を浮かべたが、珍しい現象だ。リリースの際に右手人さし指の球をはじく力が強すぎて制御できない。親指の第1関節の付け根に当たるため切り傷ができて出血していたのが原因だった。

 「血染めのボール」で与えた衝撃は大きい。辻監督は春季キャンプで今井のA班(1軍)スタートについて「まだこれから」と明言を避けたが、「遠投はしっかり投げられていた。力が入るからブルペンで菊池と多和田の間に入れられない。見るのも勉強になる」と英才教育プランの一端を明かした。

 注目のドラ1右腕はスター性も十分だ。サイドを短くしたヘアスタイルで登場。「人と一緒が嫌なので。(オリックスの)金子千尋さんとか格好いいですよね」と投球だけでなく、おしゃれな髪形の右腕への憧れを口にした。きょう18日に2度目のブルペン入り予定で、辻監督も視察する。「ヤバいです。力みますね」と笑った18歳。その潜在能力は計り知れない。 (平尾 類)

 ≪大谷も藤浪も…血染めはエースの証≫血染めのボールはエースの証明?日本ハム・大谷は14年10月11日、CSファーストSのオリックス第1戦(京セラ)で先発したが、投球練習の際に親指の爪で自らの薬指を切り出血。それでも6回3失点でしのぎ、価値ある勝利を収めた。阪神・藤浪は15年2月28日、オリックスとの練習試合(安芸)で、登板前のキャッチボールで右手中指の爪付近から出血。ユニホームのズボンが血で染まったが気にせず、5回無失点と好投した。

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