巨人・杉内 初夢で番長三浦氏からお告げ 早速、練習メニューに

[ 2017年1月14日 05:33 ]

自主トレで入念にキャッチボールを行う巨人・杉内
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 「ハマの番長イズム」で完全復活だ。巨人・杉内俊哉投手(36)が13日、鹿児島県薩摩川内市内で自主トレを公開した。2015年10月に受けた右股関節の形成手術の影響で、昨季は1軍登板なし。今季は残り8勝に迫った通算150勝と、自身10度目となる2桁勝利が目標となる。昨季限りで現役引退した前DeNAの三浦大輔氏(43)のアドバイスを参考にしながら、2月の春季キャンプに向けて着々と準備を整える。

 今年の初夢は「天の声」ならぬ、「番長の声」だった。「前に、三浦さんから“年齢を重ねると、シャトル系やドリル系のメニューを多めに入れた方がいい”という話を聞いた。その言葉と、自分がシャトルランをやっている姿が1日か2日の夢に出てきたんです」。夢に出てきた大先輩からの「お告げ」を無視することはできなかった。

 5メートル間隔で目印を置き、ダッシュを反復するスプリントトレーニングで、午前の練習を締めくくった。瞬発力を鍛えるダッシュメニューは例年、自主トレの後半に行っていたが、今年は序盤から取り入れる。昨年10月で36歳になったが、42歳まで第一線で投げ続けた先輩のアドバイスだからこそ説得力があった。

 持久力を鍛える「自転車トレ」も2年ぶりに復活させた。自主トレ先の施設から宿泊先は約20キロ離れているが、マウンテンバイクで往復40キロを移動するのが慣例だった。昨年は右股関節の手術の影響で実施しておらず「今年は往復2時間弱かけて自転車で通っている。片道20キロぐらいでアップダウンもきつい。下半身の強化と心拍数を上げる意味でも効果がある」と説明。この日は雨で路面が濡れていたために車で移動したが、計1時間のエアロバイクでルーティンを補った。

 休日を除いた自主トレ期間中(15日間)の自転車での総移動距離は600キロとなり、東京―新大阪間(約550キロ)を上回る。「1年前はここで練習を眺めているだけだった。ダッシュ系も自転車も両方やれているので、順調だと思います」。70メートルの遠投も見せた。苦しさが大きかった分、今は体を動かせる喜びを感じている。

 オフにFAでDeNAから山口俊、トレードで日本ハムから吉川光が加入したが負けるつもりはない。「ローテーションを守れれば2桁勝てる自信はある。声援を背中に感じながら躍動する姿を見せたいし、勝てる投手だということを証明したい」。通算150勝も射程内に捉えているが、まずは2月のキャンプで完全復活ののろしを上げる。 (重光 晋太郎)

 ▽杉内と三浦氏の交流 国際大会でチームメートになったことはない。杉内がソフトバンクから巨人に移籍した12年球宴で対面し、ベンチで三浦氏と談笑。「どんな練習をしているんですか?」と質問し、「シャトルランで体の切れを出している」とアドバイスをもらった。なお、両者の投げ合いは2度ある。09年6月21日(横浜)に初対戦し、三浦氏の4回5失点に対し、ソフトバンクだった杉内は完封勝利。巨人に移籍後は、13年7月7日(東京ドーム)で、杉内は3回2死まで無安打投球も、三浦氏が中前打を放って記録達成を阻止。試合は巨人が2―0で勝利した。

 ≪日本橋⇔シーパラ間≫杉内が自転車で通う往復40キロは、東京・日本橋を拠点にした直線距離だと、北は埼玉県川越市や白岡市、南は神奈川県相模原市や横浜市金沢区にある水族館「横浜八景島シーパラダイス」まで到達できる。東京湾を直線で越えると想定すれば、千葉県君津市付近にも到着できるが、実際の道路で測定すると78・8キロ。自転車で6時間6分かかる計算となり、1957キロカロリーを消費する。

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